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ダニル視点 特殊体質の隠蔽

少し書き方を変えた所があるので読みづらかったらすみません

「ヤバい、ヤバい遅れたらアレクうるさいからな」


それは辰達と別れてからすぐのこと

ダニルは、王宮の奥にあるアレクの部屋に向けて廊下を走っていた、もうそろそろ日が暮れる時間だというのに昼間と変わらないような人の多さで、走るのには少々厳しい環境だった


「キャッ」


「すまん!急いでるんだ!」


すれ違いざまにぶつかってしまった使用人に謝罪を入れつつも先を急いだ


「間に合えっ!」


ダンッ!!


「10分の遅刻です。何故貴方は私が何度言っても遅刻するんです? 前から思ってましたが――」


ダニルは「まーた、はじまった…」とでも言いたげな面倒臭そうな表情を隠しもせずに本題の話をするように言った


「そんなことより! さっさと話を始めようぜ!」


「む、いや確かに一理はありますが貴方の事を思ってこその言葉で――」


「分かった、分かったその話はまた別のときに」


説得のかいあってとりあえず話す口を止めたアルクは先程までの表情とは一変して神妙な面持ちで本題を話した


「では、本題の天霊についてですが」




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「にしてもま〜た、面倒なことになっちまったな」


「はい、ですがこれは王国…いや、人間の存亡がかかっていますから」


「流石にこれには騎士団長さんも出張って来るだろうな」


騎士団長 クレス・ライオルト

この王宮の防衛を1人で半分は担っている人類最強の男。普段は各地に行って強力な魔物を狩っている。だが有事の際には、どの様な魔法を使っているのかは誰も知らないが風の様に現れて解決してしまう現代における王宮の、ひいては人類の騎士


「はい、恐らくはというか来てくれないと困ります」


「まぁ、救世人が呼ばれた理由もそれだろうし、とんでもないことになりそうだな〜」


面倒臭そうにしながらも、ダニルはどこか戦いを待ち望んでいるようにも見えた


「あっ、そうだ」


ダニルは今日調べてくると言っていた辰の事を思い出し自分よりはこういう事にも詳しいだろうと、アルクに辰に起きた状況を説明した


「なに!? ダニルその事は他に誰が知っている!」


「はぁ!? 一体どうしたんだよ!」


アルクは普段の落ち着いた冷静な姿からは、想像もできないような鬼気迫った様子でダニルへと掴みかかった


「落ち着け! このことを知ってるのは俺だけだ!」


「良かった……」


それだけ聞くと心底ホッとしたように椅子に座り直したアルクは詳しい理由を話した


「話すと長くなるんだが、辰に起きたことは過去にも同じようなことになった何人か居た」


曰く

ある人は、スキル以外のどの魔法を使うことができす冒険者を諦め、田舎の村で暮らしていた。ある人は、自分のスキルだけで冒険者をやっていた。


「そしてその人はいずれの場合も"教会"によって殺されています」


「なぜ?」


「それは分かりませんが、何か知られたら不都合なことでもあるんでしょうね」


アルクは眉間に皺を作りつつも渋々といった様子で案を出した


「大変不本意なことではありますが」


「なんだ?」


「辰を追放という建前で逃がすのはどうでしょうか?」


「なぜ? このことを知ってるのは俺だけだ隠そうと思ったらいくらでも出来るはずだろう?」


アルクは想像通りの質問に対する答えをこの王国の政治の現状を説明しつつ訳を話した


「いいですか? この王国の政治には教会が大きく関わっています。救世人召喚の件は王国でも大きく話題になりました、ですからその救世人の実力を知りたがる者が現れることが予想されます。」


「あぁ、確かにそうなるとバレるのも時間の問題だな」


「ですから辰を守るためにも追放という手段が一番適していると考えていたんです」


ダニルは「なるほど」と頷きつつも「だが、」と続けて疑問を尋ねた


「だが昨日この世界に来たばかりだそ、そんな子供が一人で生きて行けるとも思えない」


「もっともな考えですが、そこは私に任せてください」


「どうするんだ?」


「私の知り合いの方に頼んで辰を町に迎え入れて貰っています」


「成る程な、確かにそれならここに居るよりかはまだバレにくそうだ」


「それに、辰には町に着くまでに護衛も付けますから、安全でしょうし」


アルクはそこで話を区切ると、これからの予定をダニルに伝えた


「では、明後日には手筈を整えておきますので」


「あぁ、頼む」


「あと、このことは辰には伝えないようにしてください」


「あぁ、流石に子供に自分の命が狙われているなんて言えないからな」


それぞれ言いたい事は言い終えたようで、帰りの支度をした後、ダニルは帰っていった。


「―――――」


2人は気が付いていなかった、先程の会話がまるで"闇"そのものを纏っているような何者かに聞かれていたことを






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




「―――様、例の体質の者が現れたようです」


そう夜のように暗いなにかを纏った者が言うと至極面倒そうに男は言った


「またか、本当に何度潰しても湧いて出てくる」


「どういたしましょうか?」


「消せ」


「御意」


そう男が言うと、そこには元から何もなかったかのように夜を纏った者は姿形を何処かへ消してしまった


「あぁ、全ては貴方様のために」


そう男はある人物を想像しながら呟いた

さらっと出しましたが騎士団長結構な重要人物です。


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