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退屈な女  作者: 青山えむ
6/8

麻衣

 佐々木さん、結局若い女のほうがよかったってこと? 


 あの若くて軽そうな女子社員によく話しかけていましたね。私のことを知的と言ってくれたのに。

 

 私は佐々木さんのことを考える時間が増えていました。佐々木さんが好きなものを知りたくて、佐々木さんおすすめのアニメやバンドやユーチューバーの動画を見ていました。

 私には良さが分かりませんでした。特に動画なんて何十分もあるのに、結局なにが言いたいのか分からないものばかりでした。時間泥棒です。でも佐々木さんが好きなものだし、私の理解力が足りないだけですよね。

 私は理解をするため、同じ動画を何度も見ました。


「最新話見た? BGMかっこよかったよね」


 佐々木さん、私、佐々木のさんの好きな動画を見ていて最新話を見る余裕がなかったの。そんなこと言えないので「まだ見てない」としか言えなかったの。


 そういったことが続いて、私と佐々木さんは共通の話題が減っていきましたね。


 同時に佐々木さんは、あの若い女子社員と話す時間のほうが長くなっていきましたね。


 異動する前の最終日なんて、私と一切目も合わせなかった。もうこれで会うことはなくなるからでしょうか。


 いつも誘うのは佐々木さんからでした。私から誘うことはないと分かっていたのでしょう。異動日に向けて徐々に連絡する回数が減っていったのも、あなたの計画だったのでしょう。

 さすが、恋愛上級者は違いますね。


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