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武器適正試験②

俺たち武器適正試験の受験生は近くの広場に集められた。

大体30~40人ほどいて、老若男女とまではいかないが、思っていたよりも年齢には幅がある様に見えた。

もう少し若い人というか同じぐらいの年代が多いのかと思っていたから少し意外だった。


辺りを見回すと、どういう基準で組んでいるのかはわからないが、四人組ができ始めていた。



「というわけで、君達三人と一緒に行くことになったニーナです。よろしくね」


「ちょっと、アンタが私たちの近くにいたから勝手にグループにされたじゃない」


俺達も例に漏れず三人組ということになっていたらしい。勝手にグループにされたんなら俺には責任が無いんじゃないか?ということを反論しようとしたけど勝てそうに無いので黙っていた。


「はい文句はいわない!えーと、コーデリアちゃんね。確認と紹介がてら名前とどこから来たかと使う武器を言ってもらっていいかな?」


「…コーデリア、コーダの村から来たわ。持ってきたのは槍よ」


さすが指導員、人の扱いというか流すのがとてもうまい。次、と言われて俺の方を見たってことは次は俺の番なのか。


「えーと、エンヤです。剣を持ってきました。…あと、その異世界から…」


改めて異世界から来たって言おうとすると凄く緊張するし、そのせいで後半がしどろもどろになってしまった。


「あ、もしかしてミラ達とよくいるっていう子?話は聞いてるよ。あと今住んでるところだけ聞いてもいい?」


「オガルの街の外れの、ジージさんって人のところにお世話になってます」


「ジージさんね、オッケーありがと」


出身って現住所のことだったのか。なんか変に焦らなくても良かったんじゃないかという気がしてくる。ちょっと地味に恥ずかしいな。


そして最後にコーデリアと一緒にいた少年の順番になった。


「レオンっていいます。コーダの村からきました。武器は…、杖です」


「杖ってことは…もしかして魔法を使えるの?!」


ニーナさんは驚いた声をあげて聞き返した。周りにも聞こえてしまったのだろう、周囲の視線に戸惑うようにレオンは少し気まずそうな顔をして頷く。


「はい…、一応ハーフエルフなので、少し」


使えます…と聞いているこちらがかわいそうになるぐらいの声で言った。

俺よりも高い位置にある顔の周りはフードでほぼ隠れており、もしかしたらそのことを隠しているのかもしれない。

凝視してしまっていたのか、ちらりと目があいそうになった俺は慌てて少し視線をずらした。


「なるほどね~。なかなかバラエティに富んでていいじゃない。私も魔族だし」


「まっ???」「何よそれ!」


コーデリアと声が揃った。レオンは声こそ出さなかったがそれなりに驚いているようだ。


「まともな人間私だけじゃない!」


俺はまともじゃない側なのか、これでも結構常識人枠だと思ってるんだけど。まあよく考えなくても別の世界から来てるもんな。


「ご、ごめん…」


「あーっ、ち、違うの!アンタはいいんだってば」


レオンが申し訳なさそうにすると、コーデリアは慌てたように一部訂正する。

こちらにも少し謝ってほしいんだけどな、と諦め半分の目を向けているとニーナさんが手を叩いて話題を強引に変えた。


「まあまあ。とりあえずその辺の話は道中にでもしましょ。先に今日討伐してもらうモンスターについて説明するわね」


これを見て、と持っていたバインダーみたいなものに挟まっている紙を見せる。

白い紙には記号というか絵のような、何かぐねぐねした線で描かれていた図があった。このままの姿が出てきたらたしかに怖いだろう。



「いや何よコレ」


「今日倒すグランリザードっていう、ちょっと大きめなトカゲのモンスターよ。大きさは人と比較してこのぐらいね」


どうやらメインで描かれているのはトカゲだったようだ。

言われてみればそう見えなくもなくはないような気がする。境目があいまいだけど、隣に描かれているのは棒人間に見えてくる。


「危ない点はないんだけど、とにかくすばしっこいの。だから逃げられる前に倒すのが大事かな。わかんないことは移動してる時にでも聞いてね」


じゃあ行きましょうか、と手を叩いてニーナさんはオガルの街の外に向かって歩いていく。

俺たち三人もそれに続いて歩く。

同じように広場にいた他の受験者たちも移動を始めていた。

当初思っていたものとは大分違っているけれど、俺たちの武器適正試験が始まった。


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