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転戦

大魔王城から援軍を率いて出撃。

汽車を途中下車してそこから率いていたはずの援軍を他の者に任せて先行するという蛮行をし…そこからドラゴンに乗って大暴れした後ドカーンと大技を繰り出した。


その大技こと、アシュレイの急降下爆撃のあと。

アカとアシュレイと…あとおまけで俺とヴェールが大暴れしたおかげで敵は引いて行った。

俺?俺は航空戦力を潰してたんだよ。地味に。


アカがぶっ飛んで大暴れしてる時に何故かヴェールが俺を乗せてくれたから、空対空で適当に撃ちまくったのだ。

乗ってみて改めて感じたが、ドラゴンと昆虫はやはり全く違う。

アカはギュンギュンと直線的に飛ぶが、昆虫は不思議な飛び方をするのだ。


ホバリングすることもできるし後ろにも前にも飛べる。安定感もすごい。すごいのだが普段と違う飛び方は色々怖い。アシュレイは大丈夫かもしれんが、俺は落ちたら死にかねないのだ。生き返ったすぐに落下死は色々かっこ悪いからやめてほしい。


でも不思議な飛び方のおかげで敵方もどう対処すればいいのかわからないようだ。

コッチも意思疎通が出来ているような出来ていないようななので狙いはそれほど定まらなかったが、それ以上にあちらの方は勝手が違うようで全く狙いは定まっていなかった。

盾で1回ガードしただけであとはすぐ近くを通ったのが一回あるかって程度だったのだ。


結果としてヴェールはかなり強いし、俺もペガサス部隊くらいなら楽勝で倒せる事が良く分かった。

だがまあ、相手はペガサス部隊だけでグリフォンはいなかった。

つまりエース級はいなかったって事だ。

グロードのような奴がいればまた事情は変わっただろうと思われるな。


いま、西側の戦線での前線はアークトゥルス城だ。

当然ここに敵の主力が集まっている。

そう思っていたのだが勇者も居らず、火器を大量に所有した帝国兵が沢山いるだけだった。

じゃあ本命はヴェルケーロか?


「うーん、アシュレイはここに残して俺はヴェルケーロ方面を見に行くとするか。いや、今あっちは撤退してドレーヌ領に移動してるんだったか?」

「シュゲイム殿とリリー殿が中心となって撤退しているようです。魔族兵は弱体化が酷いですので…」

「マリアか。いたのか…撤退したのか?」

「アカ殿が去ってから敵が勢いづいたようです」

「ああ…」


マリアはいつの間にか空を飛ぶアカの背の上に居た。

ニンジャぱない。


いや、背中に人が乗ってるのに気付かずにブレスドンドン撃って遊んでる奴が鈍いのか?

そのブレスをパカパカ撃つ奴が自由気ままにアッチコッチ動くから敵も味方も動きが難しいともいえる。


ドラゴンの戦力は通常魔族兵20~30人分、人族兵で言えば100人分程度の物なのだが、アカはレベルも上がってるし、レベルのおかげもあっていろんなバフもかかっているだろうし、神のデバフもかからない。

並の人族戦士が100人じゃとても倒せそうにない。

そもそも空からバカバカ撃つだけで完封できてしまうのだ。


俺と戦うとしてどうか。勝てるかと言えば…微妙。

アシュレイなら勝てると思うが…くらいの強さになってしまっている。そりゃあそんなのがあっちこっちフラフラしたら敵は困るだろう。フラフラするから味方も困るが。


「ベロザ達は?」

「ベロザ殿は内壁を守る戦いで負傷、救援に来てくださっていたドレーヌ様も負傷されております」

「ドレーヌも?弱いのに無茶するから…命に別状はないんだろ?」

「はい。銃弾が体内に入っているので除去手術の必要が有ります。現場では医師不足で命に別条のないお二人は後回しになっていますが」

「負傷者も多いだろうからな…おい、ヴェール!」

「ピピ!」

「ここは任せたからってアシュレイに言っといて。ドレーヌ公爵領に行ってくる」

「ピ!」

「アカ!こい!」


気ままに大暴れするドラゴンを呼び寄せ、空中でマリアの前に飛び移る。


「アカ、今度はヴェルケーロだ。行けるな?」

「おー!」

「では私はこれで。失礼します」

「え?」


マリアは飛んでるアカからひょーいっと降りて行った。

『え!?』と思って下を見たが風呂敷みたいなのを広げてそれだけですいすいと空を飛んでいる。

ニンジャの性能バグってるだろこれ…


「まあ良いか…じゃあ行くぞアカ」

「まかせろ!」


空中でアカにひょーいっと飛び移る。

さっきまで汽車移動で楽したからか、アカはまだまだ元気いっぱいだった。

もう一度汽車に乗り直してドレーヌ領に行こうかと思ったが、次の便が出るのは明日だ。

アカに乗って急いでヴェルケーロに行くとしよう。

カブトムシは固い甲と薄い羽根で実際動くのは薄い方の2枚羽、トンボ等は4枚の羽根で動くのでもっと複雑な動きをします。


トンボより複雑な動きが出来ないはずのカブトムシってホバリングできるのか?と思って軽く調べたらできるみたいなのでこういう記述に。

間違えてたら教えてください


次話からは同時進行されていたヴェルケーロ方面の状況を書いてみようかと。

主役は影の薄い勇者、リリーです


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― 新着の感想 ―
[一言] ホバリングは更に柔軟性が無いだろうハチドリでも出来るしね 回転数がキモなんではなかろうか
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