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お正月回

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。


「明けましておめでとう」

「「「おめでとうござりまする」」」


何となくお正月のお祝いをしたいと言ったら皆が集まってくれた。

外に出ると領民も集まっている。

まるでお祭りだ。

折角の新領地になって、それから初めての新年の祝いなのだから…ってことで。


「第一回!アークトゥルスお正月大会ぃぃぃ!?」

「「「うおおおおおお!?」」」


という訳で折角だから年始ならではって物をやろう。

色々案が出た。というか、俺がやろうといえば案を出せと言われたのだ。


新年といえば。

凧揚げにお雑煮におせち、羽子板に書初め…あと何があったっけ?年末の掃除?紅白?歌番組が変に多くなるんだよな。それから福男?かけっこするやつ。年末年始の特番で…ガキ使はどうなったんや。もうやらへんのか?

それから宝くじにそれから…ああお年玉か。

俺が年末年始と言えばで思いつくモノをどんどん挙げていった。


お雑煮大食い大会は残念ながら餅を詰まらせて死ぬ可能性があるからという理由で却下。

福男は危なっかしいが医療班を待機させることで強行できるか?

羽子板はルール作りに悩んだが、とりあえずはバトミントンと同じ感じにすりゃいいか?負けたら墨で落書きする以外、ルールがさっぱり分からんが。

書初めは誰が採点するか。フワッとしたのでいいかって感じで俺とアシュレイが採点するのか??

凧は紙と棒きれと糸、工作用具だけ置いて誰が一番高く飛ばせるかを勝負する。でいいな


何れも魔法は禁止になる。

当然の事だ。



という訳で急遽開催された凧揚げ大会。

いろいろ試してみたが、これが一番危なくなさそうだった。

書初めの採点とかできないし。


凧揚げはゴンゾとその弟子たちは全員出場させない。

アカも参加させない。

最初、城内の者を集めて試しにやらせてみたところ、興奮してブレス吐いて全部燃やしたのだ。


という訳で碌に凧を見たことがない者たちが工具と紙棒糸だけ置かれた状態でスタート。

そうすると、当然のように接戦になった。

飛ばない飛ばない。笑ってしまうほど飛ばないのだ。


凧をまともに見たことが無い奴らに、紙と紐と細い木を使って飛ぶもの作れって言ったって作れるわけがなかったのだ。一部、飛行機や気球の原型みたいなの作ったやつがいてビビったが…こういうところからアイディアが生まれるんだと変に感心した。



そうこうする事1時間余り。

ついには禁止した風魔法で無理やり飛ばそうとするアホがいて当然退場。

一人見せしめにして退場させたところでできるわけねーとブーイングが出た。なので退場させたやつも戻して、模範演武としてゴンゾがサクサクッと参加者の目の前で凧を作る。当然飛ぶ。

あの太い指のどこにそんな繊細さが…と思わせるような繊細な作業、計算されつくした形。

凧の浮力、揚力、風を受ける向きに動き…そして糸の位置。



当然のように奇麗に上がった凧に上がる歓声。

もうこれでいいんじゃないか。凧揚げ大会はゴンゾの優勝!!!って気分になったけど当然そうじゃない。…で、すったもんだした末に優勝したのは…


「凧揚げ大会優勝はアフェリス様!繊細な作業っぷりはゴンゾ殿も仰天でございます!」

「あ…ありがと…ございます…」

「優勝の秘訣は何でしょう?」

「ゴ、ゴンゾさんの…真似した…だけで…」

「成程。しかし、多くの者が模範演武のゴンゾ凧を真似しておりますがその中でもぶっちぎりで一番でした。皆さま、アフェリス様に拍手を!」


パチパチパチとの拍手に混ざって声援が。

「アフェリス様~」「かわいい!」「こっちむいて~!」「うおおお!アフェリス様あああ!」


野太い声援も多い。

まるでアイドルみたいだ。

…ああ、アイドル産業しても儲かりそうだな。


劇場でオーディションしてCDを握手券に…CDはないからレコード…?

アカン、作り方がさっぱり分からん。

レコードの前の世代のモノとなると…蓄音機??名前を聞いたことはあるが、益々分からん。

実物を見たことすらない。誰かに研究させようにも…でもあると便利だ。

ゴンゾちゃーん?

楽しいお祭りのはずが、気が付けばゴンゾがまたブラックな環境に…

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