翌朝の一幕
少し短めです
いやあ、朝日がまぶしいね。
澄んだ青空、奇麗な空気。
全てが俺を、おっと。俺たちを祝福してくれている。
そしてすぐ隣には愛おしい彼女の寝顔…言う事ないな!
今日は何かとても良い事が起こる。
そんな気がする一日の始まりだ。
「ン…フ…起きてたのか…早いなカイト。おはよう」
「おはようアシュレイ。愛してるぞ」
「わ…私も愛しているぞ!」
ボッと顔を真っ赤にしながら愛を告げるアシュレイ。
うへへ可愛い。
まあ俺も多分真っ赤だけど。
「おはようございます。そしておめでとうございます、お二人とも。」
「おはようマリア」
「おはようマリア殿」
「さあ、お片付けをしますので外へ。朝食の準備が出来ておりますよ」
「あいよ。行こうかアシュレイ」
「うん」
ラブラブな二人はメイドたちに着替えを手伝ってもらい、手をつないで食堂へ。
白いシーツに赤いしみが有ったのが何とも扇情的で…おまけに歩く時やや内股なアシュレイを見て俺も昨夜を思い出し、前かがみになりそうになる。
いや、すでに前かがみだ。
げっへっへ。
夕べは素晴らしかったんだぜ。
具体的に言うのも憚られるが…赤い髪に白い肌。
煽情的なそのボディは電気もない、窓も開いてない真っ暗な世界でも輝くようだった。
じっくりたっぷり堪能した。
言うほどじっくりじゃない?すぐ終わった?ほっとけ!
まあ、何やかんやで皆の策略にはめられたような気もするが、実際の所手を出さない事にも問題はあった気がする。
マークスはお世継ぎがどうとかって言うだろうし、伯母上は…伯母上はよくやったというだろうか。うーむ、たぶんそうだと信じたい。怒られることはないと思うが…うーむ。
「本日はどうなさいますか」
「…領内はどうなっている?昨日空から見た感じではかなり戻ったように見えたが」
「復旧作業はほぼ完了と言った所でございますが、果樹園はまだまだですな。苗木や芽しかないような状態の所が殆どでございます」
「じゃあそっちから行こうか。新しく作った施設は?」
「まだオープン前です。ご当主様にお見せになってからと。」
別に勝手に始めといてくれていいのに。
な~んて言ったらマークスに怒られそうなので空気を読んで言わない。
「折角だからアシュレイと一緒に行ってお披露目としても良いな」
「左様でございますな。奥方様のお披露目と施設のお披露目と…どちらを見るべきか領民たちも迷うかもしれませぬな。ホッホッホ」
マークスも嬉しそうにしてら。
朝食の場である食堂は何とも和やかな空気が流れている。
俺たちのところは。
俺とマークスは飯を食いながらお仕事の話をしているが、反対側にいる女性陣はアシュレイを囲んでどうだったこうだったと…ちょいちょい聞こえる感じでは昨夜のことをあれこれ聞いているようだ。けしからん。恥ずかしいしアシュレイも顔を真っ赤にしている。
「おいマークス…アレを止めさせろよ…」
「わたくしでは無理ですな。」
「じゃあせめて飯の時はやめさせろ」
「畏まりました」
マークスが女性陣の席に近づき、一言いうと話は止まって爆笑に包まれた。
何言ったんだあいつは!?