帝国の後退と前進準備
東部戦線
「中尉、方面軍の状態を教えてくれ。まだ戦線の再構築に忙しいらしく纏まった情報が入ってこない」
「分かりました。連邦は英雄と呼ばれる者達を戦線に本格的に投入し少佐殿が離れた僅か3日で東部方面軍は12師団が壊滅し戦線の維持が出来ないことを理由に複数の都市を放棄、戦線の一部後退をを余儀なくされました」
ファルケが参謀本部のある帝都に滞在してる際、雪乃達は帝国軍の最前線の都市を迂回し第2戦線の補給都市を強襲しこれを占拠、その後第1戦線の都市、帝国軍を共和国軍と共に挟撃しこれを壊滅させた。帝国はすぐさま救援部隊を派遣し補給都市を再占領したが第1戦線を放棄せざるを得ない程の損害だった。
「それで今後の作戦はどうなっている」
「今後は後方からの部隊の補充がすみしだい再度都市を占領するとの事です」
ちょうどこの頃雪乃や春樹達は勝利に喜んでいた。
「みんなやったね」
「あぁ帝国なんて俺達にかかれば楽勝だな」
「長谷川さんや竜崎君もお疲れ」
「えぇありがとう。でも今回は結城君出てこなかったわね」
雪乃たちはこの3日間結城が出てこなかった事を疑問に思っていた。
「まぁいずれ戦場に出てくるだろう何せ結城の事だあいつは決めた事にはどこまでも真っ直ぐに行くやつだ」
「そうだね結城とはどこかで会えるよ。それで結城の目を覚ましてあげるんだ」
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帝都シンヘルド 帝国議会
「今回の敵の強襲により方面軍に多大な被害がでた事について詳しく教えて頂きたい軍務大臣殿」
「今回敵魔道士による第2戦線補給都市への強襲作戦その後の挟撃作戦により我が軍は第1戦線の複数の都市を放棄、主力を第2戦線に移動させました。後に第1戦線に残っている部隊も一旦第2戦線へ移動させる予定です」
「何故今回敵の強襲を許したのですか? 軍が油断した為に今回の様な事を許したのではないのですか!!」
「いえ、報告によりますと警戒魔道士部隊が敵魔道士と交戦直後報告も出来ずに全滅させられ戦線魔道士管轄本部が情報の確認に務めていた頃第1戦線が敵軍に挟撃された次第にあります」
魔道士管轄本部の者達は警戒魔道士部隊は大隊規模であったため信号が突如に途絶えるなど通信不良としか考えられなかった。
「それと今回の敵魔道士について判明したことが一つ。今回の敵魔道士による強襲が行われる前日、東部戦線に配属されている魔道士大隊長エイレンブラント少佐がこの魔道士部隊と遭遇していました。少佐からの報告によりますと彼らは連邦共和国が召喚した英雄達との事です。彼らの力はエイレンブラント少佐より劣りはしますがかなりの実力者だそうです。少佐曰く経験をつむと対処出来るか不安だそうです」
この瞬間議会に衝撃が走った。英雄達が召喚されていた事もだが帝国最強と呼ばれているエイレンブラント少佐には劣るが強者が召喚された事も事実でありこのままいくと少佐と同じくらいの力量になるかもしれないと少佐自身が言っているのだ。これは国防上無視出来ない問題である。
「英雄と呼ばれる存在これにどう対処するのですか?」
「これについてはエイレンブラント少佐の大隊に対処させるつもりです。少佐によると部隊の者と現在同じくらいの力量らしいです、なので適任かと。そして出来れば捕縛しその管理・説得を少佐に任せこちら側へ付くようにさせるというのが参謀本部で出た結論です。これには軍令部も賛同しており今後動いていくつもりであります。それともう一つ、戦線の再構築完了後再度連邦共和国軍によって奪還された都市の再占領をするつもであります」
議会はこの後、軍の状態について多く質問し終了した。
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東部戦線
「エイレンブラント少佐はお見目になりますか」
「えぇここに」
伝令兵から渡された書類は参謀本部からの命令だった。
「諸君参謀本部からの通達だ! 敵軍の戦線構築の妨害又は可能なら敵軍を壊滅させろとの事だ!!準備ができ次第出るぞ!!!!」
敵軍の壊滅という指示についてだが参謀本部の者達はいくら少佐でも軍を壊滅させることは出来ないと踏んでいる。しかしファルケの父である参謀本部長に敵軍の壊滅も指示書に入れろと言われた為に仕方なく追記の様な形で書かれた。
「参謀本部と司令部から言われたが明日には軍も動けるようだ。だから我等が敵を殲滅して戦友達に楽をさせてやろうではないか!!
戦争物は書くのが難しいですねしかもそれに人間関係も入れるとなると尚更。
もし今後ドロドロな話を期待して頂いている方には申し訳ないのですが話を長くしすぎると作者の頭が持ちません(笑)
なのであと少しで終わらせてもらいます。ごめんなさい。
ですがまた投稿しようと思っているのでお願いします。
誤字や脱字があれば教えてください。
ではまた次のお話で