英雄達への対処
ファルケは帝国軍参謀本部へと招集されていた。
「失礼します、魔道士大隊長エイレンブラント少佐であります」
ノックをして名乗った。すると入室許可が下りた。
「失礼します」
中に入ると参謀本部の上級士官が10数人座っていた。
「早速本題に入ろうかエイレンブラント少佐」
エイレンブラントとは私の家名であるが私は癖でよくファルケと言ってしまいよく父上に怒られた。
「先の出撃で君は異常なほどの反応が出た敵魔道士と交戦したようだな。その事について詳しく聞きたい」
「はっ! 敵魔道士は自分達のことを英雄と名乗っていました。そしてその力は今までに私は戦場では見たことがありません。何せ私の爆発魔法を込めた弾丸を防いだのですから」
あいつらは自分達を英雄と言っていなかったが連邦は半年前に禁忌を使ったらしいしその時召喚されたなら教育期間も半年程であるから辻褄は合う。というか何であいつら以外私の魔法を防げないんだ?
「ほう、過去の君の戦歴では狙った敵は一発で仕留めたと聞いているが最早それを防ぐとはかなりの手練なようだな」
そう私は今まで敵がシールドを張っていようが関係なく一発で仕留めていた。それが死神と言われる所以なのだが。
「少佐の弾を防ぐとは並外れた魔法適性だな、それはどのくらいいるのだ」
「はっ! 少なくとも30人ほどはいます」
「まさかそれ程の魔道士を召喚していたとは。これはまずいな」
「参謀本部長どう対処しますか?」
「そうだなエイレンブラント少佐、出来れば英雄と呼ばれる者達を全員捕縛、説得し、こちら側へ付くようにしてほしい、出来ればでいい。無理なら殺せ。帝国の未来がかかっている」
「はっ!」
説得か……あいつらがこっちに寝返るようにするにはまず帝国から戦争を、始めたという誤解を解かないとな。しかしあれ程の魔道士なら帝国にも山ほどいる。何故そこまで父上や参謀本部は警戒するのだ?
まぁいい、今の私は軍人命令された事をやればいい。
「少佐今日の所は下がって結構」
「はっ!失礼します」
まさかファルケが倒せぬ敵が出てくるとは、ファルケは気づいていないみたいだが我が帝国にあいつの弾を防げる者はいない。それを出来た英雄という奴らは危険だな。
「これにて定例会議を終了する」
ー
連邦共和国
「春樹どうして結城は生きてるの?」
「それは分からないが恐らく向こうの世界で死んでこっちの世界に生まれたんじゃないかってのが俺の考えだ」
「結城は帝国にいるけどこっち側に付いてほしいな。あんな卑怯な帝国に結城がいてほしくないもん」
「雪乃さん、結城君を説得しましょう。きっと結城君は帝国に洗脳されて戦っているんだわ。この戦争を始めた帝国はとても卑劣だわ、だから」
「うん、結城を説得しよう」
こうして結城とクラスメイト達はそれぞれの考えで動き出す。
なんか思う通りに書けないことがしばしばあるんですが頑張りたいと思います。
誤字や脱字があれば教えてください。
ではまた次のお話で。