余談_ボトルアクアリウムから始めませんか?
ここでは、簡単なボトルアクアリウムの始め方をまとめてあります。熱帯魚飼育や水草に興味が湧いたら、早速始めてみましょう。
◇用意するもの
・水を入れられる容器/100円~
・底砂/300円~
・流木/400円程度
・水草/300円~
・カルキ抜き/200円~
・水道水
・魚の餌/150円~
・飼育したい生き物/100円~
・割りばしもしくは柄の長いピンセット
◇ボトルアクアリウムにお勧めの「冬でも無加温で飼育できる魚&生き物」
アカヒレ、ゴールデンアカヒレ、パラダイスフィッシュ、タイワンキンギョ、クロメダカ、ヒメダカ、ニホン産メダカの改良品種、ミナミヌマエビ、レッドラムズホーン、ブルーラムズホーン、(徐々に低温に慣らせば_ブッシープレコ、アルビノブッシープレコ等も可)
◇ボトルアクアリウムにお勧めの「冬でも無加温&二酸化炭素無添加で育成できる水草」
ミクロソリウムの仲間、ウイローモス、南米ウイローモス、アヌビアスナナ、ロタラインディカ、ボルビティス、ピグミーサジタリア、パールグラス、(大型になっても良いのなら_マツモ、アナカリス、アメリカンスプライト、ウォータースプライト等)
◇ボトルアクアリウムにお勧めの「二酸化炭素が不要な水草」
※環境により、育成出来ない場合もあります。
①丈夫な種類(水上葉からそのまま水中化が可能。あるいは元々水中葉しか無い種類)
ミクロソリウム、ハイグロフィラポリスペルマ、ハイグロフィラロザエネルビス、ナヤス、ウイローモス、南米ウイローモス、マツモ、アメリカンスプライト、ベトナムスプライト、ウォータースプライト、レッドルドウィジア、グリーンルドウィジア、アヌビアスナナ、アヌビアスバルテリー、ロタラインディカ、スクリューバリスネリア、ジャイアントバリスネリア、バリスネリアスピラリス、ピグミーサジタリア、ジャイアントサジタリア、アナカリス、クリプトコリネウェンティーグリーン、マヤカ、ボルビティス、カボンバ等
②浮草の仲間
オオサンショウモ、アマゾンフロッグビット、ウキクサ等
③ひと工夫必要な種類(水中葉の展開までは、微量のCO2添加が効果的)
ラージリーフハイグロフィラ、クリプトコリネアルビタ、クリプトコリネパルバ、クリプトコリネバランサエ、アマゾンソード、ヘアーグラス、エキノドルステネルス、ロベリアカージナリス、ウォーターウィステリア、パールグラス等
※微量のCO2の添加には、「発酵式」と呼ばれる手軽な二酸化炭素発生装置を使うと安価で済ませることが可能です。詳細はweb検索をしてみて下さい。
◇制作の流れ
・容器を準備する。
・レイアウトを考える。
・水草や生き物を飼いに行く。
・底砂を入れる。
・水を半分まで入れる。
・流木を入れる。
・水草を植える。
・生き物を入れる。
・水を上まで入れる。
・完成
◇維持管理
・餌やり
・スポイトを使った水換え
・照明の大切さ
・水草のトリミング
・丸洗い
◇◆◇◆◇◆
それでは、実際に制作に入りたいと思います。
・容器を準備する。
魚や水草を入れる容器が必要です。ボトルアクアリウムを楽しむにあたって、容器はとても重要です。大き過ぎるとインテリアとして邪魔になっても移動できませんし、小さすぎても水質の維持管理が難しくなります。個人的には、3リットル以上入る容器を使うと管理が楽(水換えが少なくて済む&水草をたくさん植えられる)だと感じます。
また、インテリアとして「飽きない容器」を使うことも大切です。奇抜なデザインという意味では無く、「自分が気に入った容器」という意味で、お部屋に合うモノを探してみて下さい。
容器が準備出来たら、セッティングをする前に、流水でよく洗っておきましょう。せっかくのボトルアクアリウムに埃が浮かんでしまった……というのは残念ですから。
・レイアウト(構図)を考える。
いきなり容器に水草を植えても良いのですが、初心者のうちはどのようなレイアウトを作りたいのか、紙に書いてイメージしてみましょう。それによって必要な水草の形や種類が見えてくるかもしれません。
・水草や生き物を飼いに行く。
イメージが出来たら、お店に出かけてみましょう。初めての熱帯魚ショップでも緊張することはありません。(もし、個人店や専門店では敷居が高そうだなと感じる場合は、ホームセンター内の熱帯魚コーナーからチャレンジしてみて下さい)「ボトルアクアリウムを作りたいのですが……」と言えば、店員さんも協力してくれると思います。考えてきたレイアウト図もお忘れなく!
・底砂を入れる。
熱帯魚ショップには、「ソイル」と呼ばれる底砂が売っています。土を丸めて柔らかく焼き固めたモノで、水質浄化や水草の根張りに良い効果がある砂です。500g300円程で売っていますので、使いたい容器に合わせた量を買いましょう。
買って来たものをそのまま容器に入れて使っても良いのですが、ここでひと工夫。
使う前に目の細かいざるや熱帯魚ネットにソイルを入れて流水で「すすぐように」洗うのです。そうすることで導入初期の水の微細な濁りを抑えることが出来ます。(なお、お米を洗うようにゴシゴシ洗ってしまうと、砂の粒が砕けてしまうので厳禁です。また、水道水で洗うとソイルに着いているバクテリアが死滅する――という考えもありますが、あまり気にしなくても大丈夫だと私個人は考えています)
入れるソイルの量は、容器の大きさや深さにもよりますが3~4センチを目安に入れます。これは「水草を植えた時に抜けない深さ」の目安になります。
・水を半分まで入れる。
ソイルを入れたら、水を容器の半分もしくは3分の2程度入れます。水は、魚や生き物のエラを傷つけないようにカルキ(水道に含まれる殺菌用の塩素)を中和剤で処理したモノを使います。あるいは、水を汲んでから日光が当たる場所で一日放置することで、カルキが抜けるのでそういう汲み置いた水を使うことも一つの手です。
・流木を入れる。
好みによって流木を容器に入れます。流木を入れることのメリットとしては①レイアウトにメリハリや自然感が出る。②水質が弱酸性で安定する。③プレコや巻き貝の餌になる。――ということが挙げられます。
なお、流木は可能な限り「アク抜き」をしたモノを使いましょう。流木の大きさにもよりますが、鍋で1~2時間ほど煮ることでアクが抜けます。
・水草を植える。
好みに応じて水草を植えます。水草を植える時には、ピンセットや割り箸、菜箸を使って植えると、手で直接植えるよりも密に植えることが可能になります。
ボトルアクアリウムに二酸化炭素を添加することも可能ですが、配管が雰囲気を損ないますので二酸化炭素の添加が不要な丈夫な水草をお勧めします。二酸化炭素が不要な水草の一覧は、上記『◇ボトルアクアリウムにお勧めの「二酸化炭素が不要な水草」』を参照してみて下さい。
また、季節によっては低温に強い水草を選ばないと枯れてしまう場合があります。低温に強い水草は上記『◇ボトルアクアリウムにお勧めの「冬でも無加温&二酸化炭素無添加で育成できる水草」』を参照して下さい。
・生き物を入れる。
水量が少ないボトルアクアリウムで楽しめる生き物は、ある程度限られています。また、寒い季節にはヒーターを入れることが出来ないので、低温に強い生き物を選んでおくと、一年の管理が楽になります。
ボトルアクアリウムに向いている生き物は上記『◇ボトルアクアリウムにお勧めの「冬でも無加温で飼育できる魚&生き物」』を参照して下さい。
・水を上まで入れる。
追加で水を入れます。レイアウトを壊さないように、ゆっくりと注いで下さい。
・完成
これでボトルアクアリウムが完成です。
日常の管理は、直射日光の当たらない明るい室内で管理します。(直射日光が当たる場所の場合、中の水がお湯になってしまって生き物が煮えることがあります)
餌は少なめにして、週に一回程度2分の1の水量を水換えしましょう。大型のスポイトなどを使うと、底砂やレイアウトを崩さずに水換えが可能です。(中の水草が成長した場合には、ハサミを使ってトリミングします)
◇◆◇◆◇◆
◇最後に
これでボトルアクアリウムの作り方は終わりです。ボトルアクアリウムは生きているインテリアとも言えます。上手に手入れすれば年単位での維持も可能です。
それでは、自由なボトルアクアリウムにチャレンジしてみて下さい!




