表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

エピローグ

 気がつくと、私はこの場所に立っていた。

 一体ここはどこなのだろうか。

 頭もぼんやりして今まで何をしていたか思い出せない。

 うーん・・・たしか私は資産家の令嬢で、お母様が公家の血をひいてて、幼馴染のかっこいい彼氏がいて、でもでも突然転校してきたイケメンに一目惚れされてしまったりしていた・・・ような青春をおくっていた気がする。

 いや、間違いないわ。

 早く記憶を取り戻さな。


 いつの間にか目の前に人が立っていた。

 身長は180cm位だろうか、体格からして男のようだが、顔は逆光によってよく見えない。

 「すいません」

 私は恐る恐る男性に声をかけた。

 「ここは一体どこなのでしょうか?」


 男はゆっくりと、まるで子供に諭すように答えた。

 「小説の中の世界さ」


 嗚呼・・・質問する人を間違えてしまった。

 「し、失礼しましたー!」

 くるりと後ろを振り返り早足で立ち去ろうとしたが

 ガシッ!

 腕を掴まれてしまった。

 「あ、ああ、あの、痛いんですけど、それに私行かなくちゃいけないところが」

 「へぇ、行くってどこへ?」

 男はにっこりと笑った。


 ヤられる!私は直感した。

 ヤられる前に・・・殺るしかない。

 掴まれた方の腕をグイと引いて、もう片方の肘を鳩尾みぞおちにぶち込んだ。

 「ほぐぁ!!」

 男の情けない声が響き渡った。

 

 手が緩んだ隙をついて喉にチョップをした後、無防備になった急所に金的をくらわせる。

 決まった!

 ペッ

 「女だからって舐めるからこーなるのさ、次回から相手みて喧嘩売んな」


 ああ、すっきりした。

 私はもしかしたら美少女格闘家なのかもしれないな。

 可愛くて強いって最強じゃないかー私。

 こら、マスコミが黙ってないで。うへへへへ


 って、いかんいかんトリップしている場合じゃない。

 だんだん頭がクリアになってくる。

 と同時に周りをゆっくり見渡してみた。

 ・・・・・・。

 ・・・。


 これはどういうことだろう。

 周りの空間はすべてが真っ白だった。

 しかもそれ以上に奇妙だったのは、私と倒れている男以外目の届く範囲には何も存在していないのである。

 見渡す限り真っ白、空と地面の境界面が混ざり合っているので平衡感覚がおかしくなりそうだった。



 いつの間に回復したのだろうか。

 男が私の耳元でささやく。


 「だから、言ったじゃないか」


 やめて


 「ここは」


 知りたくない


 「小説の中だって」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ