8話 訓練場の場所決めーーガーディアン・グロウの始まり
警備隊を作ると決めてから、俺はソルシダと一緒に街を歩いていた。
「訓練場の候補地ですが、二つほど考えています」
そう言ってソルシダが指さしたのは、街の外れにある空き地と、使われなくなった倉庫跡だった。
「外れの空き地は広さがあります。ただ、街から少し遠いですね。
そして、倉庫跡は建物がありますが、補修が必要になります」
なるほど。一長一短ってやつだ。
俺はしばらく周囲を見回した。
訓練場は、ただ強くなる場所じゃない。ここは“街の一部”でなきゃいけない。
「街の人に見える場所がいいな」
「見える、ですか?」
「警備隊が頑張ってるのを見れば、安心する人も増えるだろ?それに、変なこともできなくなる。」
ソルシダは一瞬目を丸くしてから、ゆっくりとうなずいた。
「……確かに。抑止力にもなりますね」
俺にしてはいいことを言ったぞ!
……とか、偉そうなことを考えてるけど、要は何もない街に目立つ場所がほしいってだけだ。
俺は倉庫跡に目を向けた。
多少の整備は必要だけど、ここが一番街を守る場所っぽい。……まあ、細かいところはソルシダが詰めてくれるはずだ。
「よし、ここを訓練場にしよう。」
まずは簡単な柵と、訓練用の設備からだな。
この街には大きな建物も、立派な設備もない。
それでも――ここから、この街を守る人たちが育っていく。
俺はその未来を信じて、警備隊の名前を告げた。
「ガーディアン・グロウ」
「……いいですね。街が、少しずつ形になってきましたよ」
ソルシダの言葉に、俺は小さく笑った。
「まだ始まったばっかりだよ」
次は、人だ。
この場所に集まる志願者たちが、街の未来を決めることになる。
『誰でも歓迎、警備隊になりたい人どうぞ!』
張り紙を街に張り出し、ここからはソルシダに任せた。
ふぅ、やっとひと段落ついた。
リーリャに褒めてもらおう!
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