17話 井戸の建設を開始します。
昨日から、薬草を育ててみることにした。
イメージが定着していないと、俺のスキルでも育てることができない。
食べたり、嗅いだりしたけど、上手く行くかわからない。
育つのを待つとしよう。
今日は少しだけ、街を歩くことにした。
後で広場に行くつもりだ。
「フォルデンさん、こんにちは〜」
「こんにちは!」
久しぶりに、警備隊のところを訪れることにした。
ソルシダが、部下たちを引き連れ、訓練に励んでいる様子が見えた。
そして、人数は50人まで増えていた。
そういえば、前にソルシダが紹介していた子と話そうかな。
「ソルシダ、前話していた子と話したいんだけど…」
「承知いたしました。ユーノ、領主様が呼んでいるぞ!」
「はい!…その、領主様はどこにいるのですか?」
ユーノは俺の方へ歩いてきた。
「おい、クソちび、どけ!」
ーーは?
いや、俺の方が一つ下だけどね。その言い方はないよな?
「おい、ユーノ、何をしている!この方が領主様だぞ!」
「ルカ様、本当に申し訳ありません」
ソルシダが深々と頭を下げる。
「ソルシダ、大丈夫だよ」
「おい、ユーノ。お前も頭を下げろ」
ユーノは渋々といった様子で頭を下げた。
「市民の人にもそんな態度を取るのか?警備隊としてどうなんだ?」
「……ごめんなさい」
声は小さいが、少しだけ反省している様子だった。
「次から気をつけてくれよ!」
俺はユーノに笑いかけてから、口を開いた。
「それで、ユーノ。君の戦いぶりを見てみたい。ソルシダと戦ってみてくれ!」
「えっ、はい!」
*
ソルシダとユーノの模擬戦が始まった。
木同士がぶつかる音が響く。
最初はソルシダの圧勝かと思ったが、ユーノも負けじとくらいつく。動きは速く、攻防の切り替えも正確だ。
ーーとても、6歳とは思えない。
結局、ユーノは負けてしまったが、ソルシダが推す理由もわかる試合だった。
「ユーノ、強いんだね!」
「ふっ、当たり前だ!」
「これからも精進してくれ!」
ユーノにはどこかマウントを取りたがる節があるが、それもいい動機になるだろう。
訓練の邪魔にならないように、俺は本命の広場へ向かった。
広場に着くと、以前では街で聞くことのなかった水の音が耳に入ってきた。
噴水のおかげで、この街は本当に変わった。
だけど、まだ足りないものがあるーー井戸だ。
水路はできたが、遠くまで水を汲みに行く人々の姿をよく見かける。
もっと近くに井戸があれば、みんなの負担も減るはずだ。
今日、井戸の建設を依頼していた。
そのために広場へ来たのだ!
「こんにちは。ルカ=フォルデンさんでしょうか?」
約束の時間通り、井戸職人が現れた。
「はい、そうです!井戸の建設ですよね。今日はよろしくお願いします!」
俺は井戸職人に場所を案内しながら説明した。
「今回は2つ作ってもらいます。一つは広場に。みんなが使える井戸です」
「もう一つは訓練場の前に。訓練する人たちが使えるように」
井戸職人は頷きながら、熱心にメモを取っていた。
「わかりました。では、さっそく取り掛かります」
これで、街の水問題も解決しそうだ。
噴水に井戸——少しずつだけど、この街は確実に良くなっている。
そして、薬草が育てば、この街はもっと、安心できる場所になるはずだ。
俺は満足して、広場を後にしようとした。
ーーそういえば。水路をさらに活用するために…
ん!?いいこと思いついた!
あとで大工ギルドに寄ろっと。
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