14話 噴水を作ろう!(2/2)
噴水を作り始めて2日目。
改めて、流れを確認すると、
1.水源の確保
2.高低差の利用
3.水路の配置
4.循環と排水
昨日は1つ目ができたから、今日は2つ目に取り掛かろうと思う。
噴水の理屈自体は単純だ。高低差を作り、水を一気に流し込む。それだけで水は空へ跳ね上がる。
そう、マルチェリオさんの受け売りだ。
だけど、問題は平らなこの街に"高さ"がないということだ。
想像していた勢いのある噴水は作れそうにない。
だが、景観だけなら勢いがなくても十分だろう。
俺にはひとつだけアイデアがある。
「噴水の中央をくり抜いて、そこに水を押し出せば、小さくても上に飛び上がるように見えるはずだ…!」
そして、今日は3つ目にも取り組む予定だ。
昨日、マルチェリオさんに頼んだばかりなのに、大工がなんと10人もいる。いや、すごいなぁ…
水を流す方法についても目星はついている。
近くの鉱山で雨水を溜めれば、自然に街まで流れてくるだろう。
その人たちにはそのための主な水路を作ってもらう予定だ。
今日は色々と進みそうだ。
*
昨日のハーレンの如く、リーリャにドヤ顔をしながら、油と焼き粘土のダブルセットで、黙々と小さな噴水を作った。
水を流し、この原理を堂々とリーリャに教えている最中だった。
「メキメキッ」
背後から嫌な音がした。
あっさり壊れていた。完全に大失敗だ!
水は弾くが、強度のことを考えていなかった。
恥ずかしさを隠すために、俺はリーリャの顔を見つめるも目をそらされてしまった。
「今の見なかったことにしてね…」
俺は小声でリーリャに伝えた。
粘土以外の材料は何かないかを聞ききに、マルチェリオの店を訪れた。
*
「マルチェリオさん、噴水を作るのにいい材料ってないですか?焼き粘土だとできなくて…」
「噴水はね、大理石で作るのが一般的なんだよ。」
ーー大理石か…
「大理石はお高いですよね?」
「そうなんです、だけど、先日、近くの鉱山で掘り当てた大理石ならうちにありますぞ。
…ルカ君、うちで扱ってる大理石、あげましょうか?ただし、ただでとは言いません、うちも商売なので。」
「何をお望みでしょうか?」
恐る恐る尋ねると、マルチェリオはにやりと笑った。
「この街の永住権をくれないか。」
え、そんなのこちらからお願いすることだ…!思わず頬をつねった。痛い、ちゃんと!
「ふむ、その条件ですか…
確かに、いいですな。
よし、永住権を与えましょう。」
動揺を隠しながら、自分なりに自然な交渉をしてみた。
ーー安上がりだけど、ごめんなさい!
マルチェリオさんには頼ってばっかりだ。今度お礼をしなくては…
こうして俺たちは大理石を手に入れた。
大理石は自分たちで加工することはできないので、大工に頼むことにした。
4つ目は全体像ができてからやるとしよう。
これで噴水周りのことはひと段落。
あとは二週間後、無事に完成を祈ることだ。
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