10話 ギルドを作ります!
商人ギルドを作ることにした。
だが問題は、この街の商人たちが新しい仕組みを素直に受け入れるかどうかだ。
利益になると分かっても、人は変化を嫌うものだ。
特に、金が絡むと、なおさら。
今日ハーレンは忙しいらしい。今は手が空いている俺がやるしかない。
まずは商人ギルドの本部の場所だ。
ハーレンは家から近くに建ててくれと言っていたが、そんな都合の良い場所は…
あった。ハーレンの両隣の土地が空いていた。
いったん、そこを仮本部にしておこう。
ギルドが大きくなったら正式にしよう。
次に、商人にチラシを配ったあと、スキルでその人たちの頭の中をこっそり、覗かせてもらった。
興味なさそうな人、面倒くさいと嫌がる人、そもそも見ていない人――まぁ、ほとんどは無反応だった。
しかし、面白そうだ!と興味津々な人が1人だけいた。
マルチェリオだ。
すこしふくよかな男性で、癖があるが、人当たりが良い。商人向けの外見だ。
そして、ギルドの説明をすると、すぐに理解してくれた。さすがは、商人。
俺はマルチェリオに商人ギルド証を渡した。
こうしてこの町で唯一の正式な商人が誕生することになった。
他の商人仲間にもこの制度を教えるように頼むと、マルチェリオは、町の商人たちに声をかけ、ギルドの仕組みを説明していく。
「こういう制度があると、みんな安心して商売できるぞ!」
「場所取りや揉め事も、ここで仲裁してもらえるんだって!」
その様子を見て、俺は少し安心した。
今日は手が離せないと言って、ついてこなかったハーレンに報告しに行った。
「マルチェリオか、あいつはいいぞ。フォル、当たりを引いたな。」
ーーこのままいけば、街の中で小さな信用の輪が生まれるだろう
「それで、手が離せないってなんのことだい?
まさか、今やってるコマ回しのことじゃないよね?」
「違うぞ、ほら見てみろ、ギルドの仕組みをしっかりするために商売する地区を分けていってたんだよ。」
ハーレンも頑張っていたようだ。
こうして、この世界に商人ギルドという概念を生み出した。
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