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プロローグ・前半 親に置いてかれたあの日

 前世ではなんやかんやあって、貴族として異世界に転生していた。

 異世界転生ガチャ、大当たりーーそう思っていた。


 そんな俺が、今、なぜ馬小屋に住んでいるのだろうか。

 それは一週間前に起きたことが原因だった。


*一週間前*


 市民からの告発で、両親が長年にわたって領民から金を巻き上げていたことが発覚した。


「辺境伯を引きずり出せ!」

「俺たちの金を返せ!」

 と、市民の怒涛どとうが屋敷を包む。


 すると、遠くの方から慌てている声がした。


「あなた、急ぎましょう!」

「ああ、馬車の準備はできているぞ」


 両親の声だ。助けてくれる!と思ったが、俺の存在を気にもせず、そのまま駆け去っていった。

 ーー置いていかれた…


「ルカ、こっち!」

 リーリャ(赤ちゃんの時から世話をしてくれたメイド)に手を引かれて、俺は裏口から逃げ出した。


 その日以来、屋敷は市民に囲まれて入れなくなった。


 いやいや、子供を置いてくなんてありえなくない?しかも自分の子供だよ?5歳だというのに、人生いきなりハードモードですか…


 残ったのは親の借金と名ばかりの辺境伯位、そしてこの荒れ果てた土地だけ。

 肩書きは、こんな状況じゃ使いものにならない。むしろ邪魔ですらある。


 それでも、リーリャ(赤ちゃんの時から世話をしてくれたメイド)は俺を見捨てなかった。

 馬小屋生活をするためのリーリャの貯金も、あと数日で底をつくだろう。


 そういえば、俺は転生時に2つのスキルを授かっていたんだ。そのうちの1つが【読心】だ。

 これを使うと一気に人の思考が流れてくるせいで、うるさすぎて封印していた。

 そのせいで親が逃げることに気づかなかったのだが…


 考え事をしていると、リーリャが街での買い物から帰ってきた。


「ルカ、大変だよ。明日、新しい領主を決める市民選挙が行われるって。」


 リーリャによると、混乱していて、誰でも参加できるらしい。

 選挙ーーいや、俺が辺境伯のはずなんだけどなぁ。

 だけど、市民はそんなんで納得するはずがないだろう。

 俺は辺境伯の位を失えば何も残らない。選挙に出る以外に道はなかった。


 だが、人前での演説なんてしたことがない。

 そう思い、街の人々の思考を読ませてもらうことにした。


 広場に向かい、5年ぶりに【読心】を使った。


『税金が低い方がいいな……』『衣食住の保証が欲しい……』『おっ○いの大きいお姉さんが欲しい……』

 ーーおっと、余計なものを見た。


 気を取り直して、さらに思考を拾っていく。

 切実な声ばかりだ。この街の人々は、長年の搾取で疲弊しきっていた。


 主に求められているのは三つ。

 食料の安定供給、税の軽減、そして安全だ。


 明日は俺と街の未来を賭けた戦いだ。

 これに負ければ本格的な馬小屋生活になってしまう…

 リーリャのためにも、なんとしてでも勝たないと。

 ここまで読んでいただきありがとうございます!


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