第玖夜 瘴気に塗れた逢魔の街
禍刻達が餓者髑髏を討伐し祠を封印した後に各地の祠から溢れ出てきた瘴気の柱によって、逢魔は瘴気が蔓延してしまった
テレビの音声「突如市街地に現れた怪物達は人々を襲いはじめました!!皆様!絶対に外に出ないでください!」
看護婦「これは…まさか本当に封印が…」
蔓延した瘴気はいずれ霧のようになり、僅か数分で逢魔の街を包み込んだ
岩井「おいおい!やべぇよこれ」
禍刻「まさか瘴気が溢れ出るなんて…」
六華「早く封印しに行かなきゃ!」
酒呑童子「あぁ、行くぞ!まずは大江山だ」
一同は大江山へと急ぎバイクを走らせた
大江山へ着くと、山の麓にまで死骸が溢れていた
禍刻「コイツらは死骸か?」
酒呑童子「あぁ、かなり深刻なようだな」
茨木童子「急ぎましょう皆様」
六華「行こう!」
大江山を登り洞穴へと辿り着くと入口から絶えず瘴気が溢れ出ていた
そして、入口付近には無数の死骸が点在していた
禍刻「おいおい…こんなのどうやって…」
六華「禍兄ここは私に任せて!」
禍刻「いいのか?六華」
酒呑童子「まぁ、よかろう。ここに安置されている刀は既に手に入れておる」
禍刻「なら、次はどこに?」
茨木童子「酒呑童子様次に訪れるのは鬼丸国綱を安置した祠へ行ってみては?」
酒呑童子「鬼丸国綱を安置した祠となると少々厄介なところだな」
禍刻「そんなにヤバいとこなのか?」
酒呑童子「いや、守護者が少々堅物でな」
六華「堅物?」
茨木童子「あぁ、確かにあの方は堅物ですね」
酒呑童子「まぁ良い、乗り気はせぬがこれも仕方あるまい行くぞ禍刻」
禍刻「はいよ」
そう言って、禍刻と酒呑童子は大江山を後にした
その後、残った六華と茨木童子は辺りの死骸達の掃討に取り掛かった
茨木童子「それでは六華、仕事を始めましょうか」
六華「了解!さぁ、行くよ茨木童子」
茨木童子「御意」
━━━変身━━━
茨木童子「六華、ここは狼男の力でも借りましょう」
六華「狼男ね、おっけ!」
六華は空中に逆さ五芒星を描き、その中心に『斬』の文字を書き入れた
すると、周囲に
《白日!鬼…斬!!》
という音声が流れ六華は蒼い炎に包まれる
炎が晴れると、六華は蛮族の様な姿へと変化した
六華「よし!これでアイツらを片付けよう!」
茨木童子「掃討作戦開始です」
狼男の力を操る形態へと変身した六華は、死骸達を次々となぎ倒していく
やがて、辺りの死骸を一掃すると
洞穴の奥から一人の若人が出てきた
着物姿の男「おやおや、これは素晴らしい
あれほどの死骸をたった一人で蹴散らすとは」
六華「貴方は?」
茨木童子「貴方は陰陽師の…」
着物姿の男「まさか、貴方に覚えていただけているとは思いませんでしたよ茨木童子さん?」
茨木童子「忘れるはずもないでしょう?私と酒呑童子様を討伐し、封印した張本人である貴方を!」
六華「え?討伐って源頼光じゃなくて?」
着物姿「頼光は私の右腕、彼は私に忠実な犬と言った所でしょうかね?」
茨木童子「相変わらず冷酷な方なようで安心しましたよ陰陽師、安倍晴明!」
清明「自己紹介くらいはさせてくださいよ。私は今しがたそこの鬼如きから紹介頂いた通り、陰陽師の安倍晴明と申します。以後、お見知り置きを」
六華「安倍晴明って事は、式神が居るはずだけど。見当たらないわね?」
清明「えぇ、今回はただの偵察です。しかしながら、次に会う時は貴女方を抹殺すると宣言致しましょうお嬢さん」
そう言うと、安倍晴明と名乗った男は霞のごとく消え去ってしまった
それと同時に、大江山に立ちこめていた瘴気も綺麗さっぱり晴れていく
六華「あれ?瘴気が晴れていく。まだ封印はしてないはずだけど」
茨木童子「なるほど、道理で以前と雰囲気が違うわけです」
六華「どういう事?」
茨木童子「安倍晴明もまた、瘴気に蝕まれているのです」
六華「でも、普通に話してたよね?」
茨木童子「彼は陰陽師です、おそらく異界に鬼門を開いたのも彼の手引きでしょう」
六華「て事は、瘴気を我がものにしてるって事?」
茨木童子「そうなるでしょうね。しかし、そうなるとこの瘴気すらも彼が撒いたものと考える方がいいかもしれませんね。六華、早急に封印を施しましょう」
六華「そうね」
六華は洞穴の奥へと入っていき、安置されている写鏡に向かって『封』の文字を書き入れた魔法陣を投げ入れた
その途端、周囲に残った僅かな瘴気が鏡の中に吸い込まれていく
茨木童子「これで、封印の施しは完了です。六華、酒呑童子様の元へ急ぎましょう」
六華「うん!急いでさっきの事知らせないと!!」
大江山を離れ、別の祠へと向かった禍刻と酒呑童子は、目的地に異様な気配を感じ取っていた
酒呑童子「どうも、嫌な気配を感じるな」
禍刻「あぁ、死骸とはまた違った気配だけど、なんだか不穏な…」
酒呑童子「まぁ良い、禍刻もっとスピードを出せ」
禍刻「俺じゃなくて、火車に言ってくれよ」
火車「酒呑童子様、わりぃがこれ以上はちょいとばかしキチィぜ!いくら虚空とはいえ、瘴気のせいでまともに走れたもんじゃねぇ!」
酒呑童子「そうか、ならば仕方あるまい」
しばらく虚空の中を走り、目的地へと到着すると、そこには先程の大江山とは比にならない程の死骸達が溢れていた
その中心では、紅い身体で長い鼻を持った大きな山伏が一人闘っていた
そして、さらにその先には武士の様な格好の男が祠の上で仁王立ちしていた
武士の様な男「ようやく来たかよ?酒呑童子さんよぉ〜!!」
長い鼻を持った山伏「酒呑童子様、来てくださったか!こやつらは儂に任せて貴方はあの男を!!」
酒呑童子「よもや、貴様がいるとはなぁ?源頼光!!」
美しく響く謎の声「源頼光、彼奴め何故今更現世に蘇ってきおったのだ?まさか、陰陽師の手引きで妖達を…」
次回 仮面ライダー逢魔ヶ
頼光「さあ?どうだかねぇ?」
禍刻「瘴気が晴れた…?」
酒呑童子「久しぶりだな大天狗よ」
禍刻「烏天狗?」
絶望の先に待つ未来は、終焉か安寧か




