第弐拾肆夜 八つ首の大蛇は荒れ狂う
禍刻「威勢がいいな、キマイラ!」
六華「禍兄、油断しちゃダメだよ?」
禍刻「わかってるって」
二人は、キマイラの猛攻に互角に渡り合う
しかし二人がどれだけ攻撃を与えてもキマイラの外傷は与えた傍から回復してしまう
禍刻「ちっ、結構強いな」
六華「攻撃しても、傷が全て回復していく!」
禍刻「なるほど、朱雀の力か」
六華「朱雀?」
閻魔「朱雀は、鳳凰や不死鳥と同一視される事があるからね」
六華「て事は…」
禍刻「多分、そのせいで回復力が強いんだろうな」
六華「ならその回復力を上まわるくらいの攻撃をしなきゃいけないのか…」
禍刻「いや、それだけじゃダメかもしれない」
六華「どういう事?」
閻魔「奴が四聖獣の力を全て扱えると考えれば、朱雀以外の能力も警戒しなきゃいけないのさ」
六華「朱雀以外の能力…」
禍刻「恐らく、白虎なら電光石火、玄武ならば底なしの体力、青龍ならば水を自在に操るとかか?」
閻魔「かもしれないな」
六華「そんな、勝ち目はあるの?」
禍刻「わからん、だが倒さなければ晴明の元へはたどり着けない」
六華「なら行くしかないか」
二人は、その後もキマイラと交戦を続けるが、やはりキマイラに与えた傷は全て回復していく
更に、禍刻が言った能力もとめどなく繰り出してくる
禍刻「くそ!どんなに攻撃を与えても全く怯まねぇ!」
六華「やっぱり、コイツを倒すのは…」
禍刻「いや、まだ可能性はある」
六華「え?」
閻魔「禍刻、まさかとは思うが…」
禍刻「あぁ、そのまさかだ…奴に、回復する間も無いほどの攻撃を与える」
六華「それこそ無理でしょ!」
禍刻「六華、よく聞け」
禍刻は、六華にキマイラを討伐する策戦を伝える
その内容は、禍刻が攻撃すると共に蹴り上げ、その直後六華が鎌による連撃でキマイラを切り裂き地面へと叩き落とす
そして、地面へ叩き付けられたキマイラに二人で蹴り技を与える
六華「わかった、やってみよう」
禍刻「いくぞ、キマイラ!」
禍刻は刀でキマイラの四肢を切り落とし空中へと蹴り上げた
禍刻「六華!」
六華「まかせて!」
その後、六華による連撃でキマイラは回復の間もなく切り刻まれる
そしてキマイラを叩き落とす
六華「いくよ禍兄!」
禍刻「あぁ!」
六華の掛け声を合図に、二人は宙高く飛び上がり、キマイラ目掛けて蹴り技を放つ
そして、爆発と共にキマイラは討伐されたかに思われた
禍刻「おいおい、あの攻撃を喰らってもまだピンピンしてやがる…」
六華「そんな…」
二人が動揺していると、周囲に声が響く
美しい声「おいおい、この程度で動揺するでない」
禍刻「この声は!」
美しい声「仕方がない、我が助力してやろう」
響く声がそう言うと、キマイラを中心に爆発が起こった
禍刻「この力は!?」
六華「私達の力よりもより強力…!」
美しい声「これで彼奴は討伐された…」
禍刻「ありがとよ」
美しい声「我が魂の器ならば、この程度容易く討伐してもらわなければな」
響く声の助力により爆散したキマイラはそれぞれの四聖獣へ分裂し、小さな使い魔のようなものとなった
六華「あれ、これって…?」
禍刻「四聖獣が俺達の式神になった?」
閻魔「何故奴の式神を…」
六華「さぁ?」
禍刻「多分、俺達を新たな主として認めてくれたんだろ」
六華「とりあえず、進もう」
閻魔「なら、その式神を使ってみたらどうだい?」
禍刻「そうだな、ナイスアイデア閻魔様!出でよ!我が式神よ!」
二人は式神に乗り先へと進む
しかし、進んだ先にはまたも晴明の姿があった
晴明「おや?四聖が討伐されましたか」
禍刻「晴明!いい加減正々堂々戦いやがれ!」
晴明「生憎、それは私の性にあわないので…」
六華「本当にめんどくさいわね…」
晴明「ですが、もう少しで地獄での作業が終わるので、それまでコイツの相手をして頂きましょう」
晴明がそう言うと、奥から巨大な大蛇が顔を出した
禍刻「八つ首の大蛇…もしかして!」
六華「八岐大蛇!?」
晴明「さぁ、八岐大蛇よ!彼等を蹂躙しさい!」
そう言うと、晴明は霧の如く消えてしまった
六華「またいなくなったよ…」
禍刻「はぁ、またか…とは言いつつ、八岐大蛇か…めんどいな」
六華「八塩折之酒なんてないよ?」
禍刻「あれは、あくまで倒しやすくなるだけだからな…」
六華「なら、そのまま倒すしかないか…」
次回 仮面ライダー逢魔ヶ
六華「漸く倒した…」
晴明「もう来たのですか?」
禍刻「王の記憶を書き換えた…だと?」
蒼髪の女性「ようこそ、冥府へ…お待ちしておりました」
絶望の先に待つ未来は、終焉か安寧か




