第弐拾参夜 四聖融合せしもの
頼光を討伐した二人は、冥府を目指し歩みを進めた
その道中も、周囲には死骸となった亡者達が溢れかえっていた
六華「やっぱり、ここも亡者達でいっぱいだね」
禍刻「あぁ、そうだな…コイツらを救う為にも、早く冥府に行こう」
六華「うん」
その後も、二人は歩みを進める
それから暫く歩いていると、眼前に巨大な扉が現れた
禍刻「この扉、めちゃくちゃデカイな」
六華「そうだね」
六華が禍刻に同調した直後、ノイズと共に閻魔の声が響く
閻魔「聴こえるかい?二人とも」
禍刻「あぁ、聴こえてる」
閻魔「無間地獄の深部に辿り着いた様だね、その扉の先は暗闇地獄になっている」
六華「暗闇地獄か、真っ暗な事以外何もないとこだっけ?」
閻魔「あぁ、だがお前達の周囲は少し明るくなっているさ」
禍刻「どういう事だ?暗闇地獄ってくらいだから、光一つないんだろ?」
閻魔「暗闇地獄に堕ちた者や、迷い込んだ者の周囲は少し明るいのさ」
六華「なるほど…」
禍刻「そうだ、この扉に着いた瞬間に連絡を寄越したって事は、もしかして?」
閻魔「うむ、その扉の奥から嫌な気配を感じる」
六華「嫌な気配?」
閻魔「正体はわからない、だが晴明の気配を微かに感じる」
禍刻「微かって事は、本当に晴明がいるかはわかんないのか」
六華「とりあえず、進んでみようか」
閻魔「二人とも、気をつけてな」
扉を抜けた先は、閻魔の言った通り光さえ呑み込む様な程の暗闇が広がっていた
その少し奥に、何か生物の瞳の様なものが幾つか光を放っていた
禍刻「なんだコイツ…!」
六華「なんか、幾つかの生物が融合している様な気配がする」
禍刻「確かに、同じ場所に複数の生物が重なっている様な気配だ」
落ち着いた声「フフフ…ここまで辿り着きましたか…」
六華「この声は!?」
禍刻「晴明!」
晴明「お久しぶりですね?」
六華「アンタに会った所で、嬉しくないわよ」
晴明「ただの言葉のあやではないですか…そんな事よりも、頼光が世話になったようですね?」
禍刻「あぁ、アイツは俺達が討伐してやったぜ」
晴明「その様ですね…どうやら、その際に新たな力に覚醒したようで…」
六華「よく知ってるね?」
禍刻「で?お前がいるって事は、ソイツは式神か?」
晴明「御明答、我が四体の式神を融合させたものです」
六華「四体…なるほどね、なら光る瞳の数が十個あるから、四聖獣ね?」
晴明「よくお分かりで…あぁ、それと…」
禍刻「なんだ?」
晴明「閻魔さん、貴女は今この状況を監視しているのでしょう?」
閻魔「相変わらずだね、晴明」
禍刻「閻魔様、コイツきっと…」
閻魔「あぁ、何か企んでるだろうね」
晴明「閻魔という立場でありながら、地獄を護りきれなかった御感想を伺っても?」
六華「性格が悪い…」
閻魔「そうだね…私の不甲斐なさが起こした事態ではあるが、くたばりな晴明!」
晴明「生憎、まだ死ぬ訳には行かないのですよ…」
閻魔「どこまでもしつこいやつだねぇ?」
禍刻「正々堂々勝負しやがれ!」
晴明「それはできかねますね…」
六華「いい加減に!」
晴明「我が式神達よ!彼等を再起不能にしてやりなさい!」
そう言って晴明は霧の如く消えた
それと同時に融合した式神の身体が青白い炎に包まれ、その姿が顕になった
その姿は身体が白虎、頭と前脚は朱雀、後脚は玄武、尻尾は青龍と蛇が融合した二股となっていた
禍刻「なるほど、四聖獣が融合したとか言ってたから何となく察してはいたが…」
閻魔「キマイラの様だね」
六華「なんか、強そうだね…」
閻魔「恐らく、四聖獣の力を全て使って来るだろうね」
禍刻「めんどくせぇな…」
六華「とりあえず、戦おう!」
禍刻「そうだな」
━━━━変身━━━━
《定刻!逢魔…鬼!》
《定刻!白日…鬼!》
二人が変身した直後、キマイラは襲いかかってきた
次回 仮面ライダー逢魔ヶ
禍刻「結構強いな…」
六華「あれ、これって…?」
閻魔「何故奴の式神を…」
禍刻「出でよ!我が式神よ!」
絶望の先に待つ未来は、終焉か安寧か




