第弍拾夜 瘴気に塗れた地獄
閻魔「お前達、外へ行く前に少しだけいいかい?」
禍刻「どうしました?」
閻魔「お前達というよりも、禍刻と酒呑童子にたいしてなのだがな?」
酒呑童子「なにかお申し付けでしょうか?」
閻魔「いや、お前達二人は大天狗から予言を聞いていたろ?」
禍刻「あぁ、そういえば」
六華「そうなの?」
禍刻「たしか、『封印されし場所、歪みが生じし刻、古の因縁が蘇る』だっけか?」
閻魔「よく覚えていたね。そう、それがお前達が聞いた予言」
酒呑童子「恐らくは、清明や頼光に関する事かと」
閻魔「あぁ、そうだろうと私も睨んでる。その予言についてなんだがね?」
六華「まさか、続きが?」
閻魔「察しがいいね、六華。その通りだ」
酒呑童子「して、その予言とはどのような?」
閻魔「続きの一節はこうだ。『蘇りし者、二つの王の歴を偽り、その力を奪う』というものだ」
禍刻「それって、まさか」
閻魔「あぁ、恐らく空亡やルシファーの歴の事だろう」
六華「ってことは、もう改変されてるんじゃ?」
茨木童子「可能性はあるかもしれません。それと、力を奪うと言うのは、あの姿の事でしょう」
閻魔「茨木童子、その話は本当か?」
茨木童子「えぇ、地獄へと堕とされる前に、清明と頼光が六華と禍刻の力を」
閻魔「なるほど、なら二人は力が使えぬのか?」
禍刻「わからない。さっきは変身できたけど、禍魂が全部灰色になっちまってる」
六華「こっちも、御札が全部黒塗りに」
閻魔「これは深刻だな、力が使えぬとなれば死骸に対抗できぬ」
酒呑童子「お前達、武器は出せぬのか?」
禍刻「武器?」
六華「そっか、私達一応武器だけなら使えるかも」
閻魔「ふむ、確かにお前達の身体の中に剣と鎌が取り込まれておる」
禍刻「けど、変身もしないで使えるのか?」
閻魔「なに、心配するなその武器は、お前達の心に呼応する」
六華「よくわかんないけど、とりあえず戦えるって事だよね?」
酒呑童子「そういう事だ」
茨木童子「しかし、いつまでもここで話し込んでいるのも…」
閻魔「そうだな、ならばこうしよう。茨木、酒呑の二人は私とこの宮殿で地獄の被害調査、禍刻、六華の二人は地獄の解放」
禍刻「わかりました!」
話が終わると、酒呑童子と茨木童子は残り、禍刻と六華は扉を開け外へと踏み出した
踏み出した先は、瘴気が満ちていた
そして、周囲の地面には亡者達の無惨な亡骸や、這い回る亡者の姿があった
六華「もうこんなにも瘴気が!?」
禍刻「コイツら全部瘴気にやられて死骸と化した地獄の亡者達か!?」
六華「これって、もう手遅れなんじゃ?」
禍刻「いや、諦めてたまるかよ!この手であの清明と頼光を斬るまでは!」
六華「だ、だよね!こんな事で諦めてたら地獄や異界だけじゃなく、現世まで危ないかもなんだし」
禍刻「つってもさ、この量の死骸を相手ってさすがにこんなの、キリねぇじゃねぇか」
六華「でもさ、禍兄」
禍刻「どうした?」
六華「あそこで戦ってる人がいるよ?」
禍刻「行ってみるか」
二人は、見つけた人影の方へとかけよった
かけよった先に居たのは、牛頭の鬼と馬頭の鬼だった
牛頭の鬼「漸く助太刀が来やがったか?」
次回 仮面ライダー逢魔ヶ
禍刻「お前達は、牛頭と馬頭か」
馬頭「これだけの数だ、お前達は先に行け」
六華「まだ出てくるの?」
嘲笑する様な声「おやおや、やってるねぇ?妖怪共」
絶望の先に待つ未来は、終焉か安寧か




