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第拾弐夜 浄化されるは天の岩戸開けし者

酒呑童子「頼光め!また出おったか!!」

頼光「そんなに躍起になるなって!」

禍刻「お前らの目的は何だ!」

頼光「目的?前に言っただろう?お前ら妖怪を根絶やしにするってな?」

茨木童子「それ以外にもあるのでは?」

清明「おやおや、勘が鋭いですねぇ?」

六華「そう言うって事は、何かあるのね?」

清明「あったところで、そう易々と教えるとでもお思いで?」

頼光「そんな事よりもよ?死骸はまだまだ出てくるぜ?相手にしなくていいのかよ?」

酒呑童子「仕方がない!話は後だ」

禍刻「だな、よし行くぞ酒呑童子」


《逢魔!定刻…鬼》


六華「行くよ茨木童子!」

茨木童子「御意」


《白日!定刻…鬼》


二人はそれぞれ、鬼とキョンシーの様な見た目に変化し、死骸達を次々と薙ぎ倒していく

しかし、幾ら倒してもまた次々と死骸達が湧いてくるのでキリがない


禍刻「なんだよこれ!」

六華「キリないじゃん!!」

稲荷「禍刻くん!コレを!!」


そう言って禍刻に稲荷が投げ渡したのは、

妖と彫られた禍魂だった


禍刻「コレは…禍魂?」

稲荷「それをドライバーに!」

禍刻「わかった」


禍刻が禍魂を逢魔ドライバーの左側に装填すると


《逢魔!鬼…妖》


という音声が流れ、禍刻の身体は炎に包まれる

炎が晴れると、身体の色が金色に変化し、装飾が紫へと変化していた


六華「新しい力?」

禍刻「みたいだな」

稲荷「禍刻くん、空中に軌跡を描いてみな?」

禍刻「こうか?」


禍刻が空中に指で軌跡を画くと、炎の斬撃の様な物が目の前に飛んでいく

その軌道上に居た死骸達は、忽ち燃え尽きていく


禍刻「これは妖術か?」

稲荷「御明答」

酒呑童子「恐らく、意のままに妖術を操れるといったところか?」

稲荷「左様でございます酒呑童子様」

頼光「お取り込み中のとこわりぃが、そろそろ手付けなくていいのか?」


頼光が言うように、辺りは死骸で埋め尽くされていた


禍刻「やばい!早く片付けないと」

六華「うん!やろう禍兄」


周囲は薄暗く、何も無い空間に一人の少女が佇んでいた


霊華「あれ?ここは…私、お兄ちゃんと大江山に行って、それで…」

美しい声「霊華、此方へ…」

霊華「私を呼ぶ声?」


霊華は、自身を呼ぶ声がする方向へと歩いていった足元が水が満たされて居るのか、歩く度にぴちゃぴちゃという水の音が響く


霊華「暗い、お兄ちゃんどこだろう?それに、今の声は一体?」


暫く歩いていると数メートル先に一筋の光が現れた


美しい声「霊華、此方へ…」

霊華「またこの声…」


光の元へと着くと、そこには踊り子の様な格好をした女性と、小さな王冠を頭に乗せ、ハエの様な特徴を持った中性的な顔立ちの男性が居た


美しい声「霊華、お初にお目にかかります私は|天鈿女命〈アメノウズメ〉」

不気味な声「私はベルゼブブ、唐突な事で混乱しているかもしれませんが、我々の話を聞いて頂きたい」

霊華「わかったわ」

天鈿女命「感謝致します」

ベルゼブブ「それでは、本題に入りましょうか」

天鈿女命「霊華、今、貴女の躰は昏睡状態、いわゆる、植物状態にあります」

霊華「植物、状態…!?」

ベルゼブブ「そうなってしまった原因は、私にあります」

霊華「どういう事?」

天鈿女命「元々、貴女は私が主を探す目的で現世へと転生する為に作った器の様なものでした」

ベルゼブブ「しかし、貴女の身体は器と言えど、歪な状態になっています」

霊華「歪な状態?それってどういう」

天鈿女命「以前、兄の禍刻と大江山を訪れましたよね?」

霊華「確かに訪れたわ、授業で取り扱う資料作成の為に」

ベルゼブブ「その際に瘴気に包まれたのは覚えていますか?」

霊華「瘴気って、あの黒い霧の事?」

天鈿女命「そうですあの霧は異界と呼ばれる我々の住む世界に突如蔓延した病の様なものです」

ベルゼブブ「私はあの時瘴気と一緒に分身体を現世へ送り、貴女の躰に入らせて頂いたのです」

霊華「なるほど、じゃあ私が植物状態になった原因は一つの器に三つの魂が入り込んでいたからって事ね?」

ベルゼブブ「理解が早くて助かります」

天鈿女命「しかし、この躰もそれに適合してきているようです」

霊華「適合?」


天鈿女命の言う様に、霊華の躰は次第に身体に取り込まれた瘴気を浄化できるようになっていた


天鈿女命「どうやら、そろそろこの躰は目覚める様ですね」


禍刻と六華は、頼光によって生み出された無数の死骸達をいとも容易く片付けてしまった


頼光「いやぁ参った参った!まさかあんだけの数でも片付けられるとはなぁ?」

清明「仕方がありませんねぇ、こうなっては私達も手の打ちようがありません」

禍刻「逃がすか!!」

頼光「悪ぃな!今回は見逃してやるよ!また会おうぜ?妖怪共」


そう言うと、清明と頼光は瘴気の中に姿を消した


酒呑童子「逃げられたか」

茨木童子「仕方ありません、今はこの場所の封印を施しましょう」

禍刻「だな」


禍刻が祠に収めらていた刀を手に取った瞬間、刀は禍刻の持っていた刀と融合し、炎に包まれて禍刻の躰に取り込まれてしまった


六華「禍兄の躰に刀が入ってった!?」

酒呑童子「ふむ、天下五剣が元々一つの剣だったとは聞いていたが、まさかお前の躰に取り込まれるとはな」

稲荷「さぁ、封印しましょう」

禍刻「そうだな」


禍刻が祠に封印の施しを行うと、周囲の瘴気は祠へ集束されて行った


六華「禍兄、霊華のとこ戻ろ」

禍刻「あぁ、早く霊華を助けてやろう」


霊華の寝かされている部屋へ入ると、そこには看護婦が霊華の横で立っていた


看護婦「あ、稲荷様」

稲荷「どうしたんだ?そんなに動揺して」

看護婦「先程此方で作業をしていたら、霊華さんの躰を覆っていた瘴気が突然消えたのです」

禍刻「それって、さっき祠を封印したからか?」

看護婦「わかりません、ただ霊華さんの躰から人間ではない魂の気配を感じるんです」

酒呑童子「人間ではない魂だと?」

稲荷「禍刻くん、刀だして」

禍刻「え?どうやって?」

六華「確かに、どうやって出すの?刀は禍兄の躰に入ってったのに」

酒呑童子「禍刻、忘れたのか?鬼丸国綱の力を」

禍刻「そうか、俺の意思に共鳴して!」


禍刻が腕を前に出すと、空中に炎に包まれながら刀が出現した


看護婦「これが、例の?」

稲荷「さぁ、玉藻」

看護婦「はい、では禍刻さん準備はいいですか?」

禍刻「あぁ、いつでも」


玉藻と呼ばれた看護婦が禍刻の刀に力を送り込むと、刀は紫色の光を纏って輝き出した


稲荷「それを霊華さんに向けてください」

禍刻「わかった」


禍刻が刀を霊華に向けると、霊華の躰を紫色の光が包み込んだ

その数秒後、霊華は目を開いた


六華「霊華!!」

霊華「六華、それにお兄ちゃんと…誰?」

美しい声「お久しぶりです酒呑童子殿」

酒呑童子「その声、天鈿女命か」

天鈿女命「左様でございます」

禍刻「天鈿女命って天岩戸開けたっていう女神だよな?」

天鈿女命「御明答、お二人が禍刻さんと六華さんですね?」

禍刻・六華「はい」

天鈿女命「早速なのですが、禍刻さんと六華さんには異界へと行って頂きます」

霊華「異界って妖怪達が住んでるって言ってた…」

天鈿女命「皆様は、各地の祠を浄化し封印したと思います」

六華「確かに、封印してきた」

天鈿女命「しかし、現世の祠を封印するだけでは、瘴気が完全に消える事はないのです」

禍刻「それで、異界に行ってくれって事か」

茨木童子「確か、異界は現世よりも協力な瘴気が蔓延しているはずですが」

酒呑童子「あぁ、そのはずだが…」

天鈿女命「瘴気を退ける手立てはあります」

六華「それってどんな?」

天鈿女命「これです」


天鈿女命が差し出した手の上には岩井が持っていた鏡に似た物が乗っていた


禍刻「これは鏡か?」

天鈿女命「これは、八咫鏡です」

六華「八咫鏡って三種の神器の?」

天鈿女命「左様でございます。元々は私の主が所有していたのですが、訳あって今は私が代わりに」

酒呑童子「して、天鈿女命よ。この鏡が瘴気を退ける手立てになると言うのはどういう?」

天鈿女命「八咫鏡は、あらゆるモノを反射します。例えそれが瘴気であっても」

茨木童子「なるほど、ではそれを持っていれば異界の瘴気は退けられるのですね?」

天鈿女命「はい、ですが退けられる範囲は大体一メートル程です」

禍刻「案外狭いんだな」

霊華「けど、お兄ちゃん達が異界に行ったら、逢魔町はまた瘴気が蔓延するんじゃない?」

同時に響く謎の声「異界か、懐かしく、そして忌々しい場所よ」


次回 仮面ライダー逢魔ヶ

ベルゼブブ「漸くルシファー様を見つけたのです」

天鈿女命「何故百鬼夜行にあの妖怪達が!?」

霊華「此処が異界に繋がる場所だったんだ」

清明「さぁ!行きなさい死骸達よ!!」


絶望の先に待つ未来は、終焉か安寧か

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