表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者の掟  作者: 来奈
4/26

最悪なお供これ上なく

読んで下さっている皆さん、本当にありがとうございます!


そう。

ルウガはレイヴ化をしようとしているのだ。


レイヴ化をすると、レイヴンの象徴である金髪と金眼は赤く煮えたぎり、いつもの十倍近い力を解放することができるのだ。

特にルウガは、父親の血筋によって他のレイヴンよりも強力なレイヴ化ができる。


「覚悟しろよ…!レイ「そいつを離して貰おうか」


レイヴ化に成りかけた所で、一人の青年がルウガの胸倉を掴んでいた手を振りほどいた。

左目に眼帯をし、右目は海の色と同じ藍色をしていた。

髪の毛は綺麗な空色で、整った顔立ちとスタイルが、ルウガの隣だと余計に目立っている。


淡く赤色がかかり始めていた髪や眼は、レイヴ化を止めたためいつも通りの金色に戻っていた。


「立ち去れ。関わるな」


青年が鎧男達に睨みを効かせると、相手は顔をしかめっ面にしてその場を後にした。


ルウガは青年と向き合った。

向き合うと、青年とルウガの身長差が目立って見えるが、問題はそこではない。


青年はルウガの全身を見た後、ようやく口を開いた。


「お前がルウガだな?」

「なっ!?」

「エレフ村の村長からお前の護衛兼お供を依頼されたレオルド・レッドだ。レオンと呼べ」


ペラペラと紹介され、ルウガはとりあえず驚きながらも自己紹介をしようとした。


「おっ俺は「良い。名前は分かっている。それ以外の情報は必要ない。ある程度村長にも聞いたしな…。修行といってもお前は何もしなくて良い。発作とやらが起きてしまうからな」

「…………(イラッ)」


人の話も聞かずに説明を坦々としたレオンに、ルウガは内心かなりの腹を立てていた。

どうせ後でわざとはぐれるものの、ここまで身勝手な奴と、少しの間一緒にいると考えただけで、ルウガは吐き気がした。


拳を握りしめながら、顔に怒りマークをつけた笑顔でルウガは言った。


「なあ、旅に出る前に…お、俺トイレ行きたいなー」

「仕方ないな、分かった。一緒に行ってやる」


はぁ!?


と、叫びそうになったが、言いたい気持ちを押さえ、ルウガは再び笑顔(怒りマーク付き)で言う。


「い、良いよ。俺一人で行ってくるからさ」

「ふん…どうせ俺とはぐれようって魂胆だろ。見え見えなんだよ。嘘を付くならもっと上手く付いてみろ、ガキが」

「な…なんだとぉ~!?」


ここまで嘲笑われてキレない人はまずいないだろう。

ルウガは今まで抑えていた何かがぷつりと切れたように、レオンに向かって怒鳴り始めた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ