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勇者の掟  作者: 来奈
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嫌過ぎる言葉


「お前……!!」


 女は凄い形相でルウガの肩を掴んだ。

 余りに恐ろしい気迫だったがために、レオンと奏蒼は声を発することも出来なかった。


「お前の!! 親の!! 名は!! 何だ!!」

「ひッ……」

「答えろ!」

「エ……エレフ……」


 その答を聞いた途端、女は恐ろしい気迫を失い、哀れむような嬉しいような瞳をしてルウガを見つめた。


 そして線が切れたように、女は笑い始めた。


「アッハハハハハ! まさかこんなに早く見つかるなんて……!!ハハッ! これは面白い!」

「どうしますか? マサラ様」


 口を開いた男が女……マサラに話し掛けた。

 マサラは片手で目を抑え、口を緩ませて答える。


「捕まえるよ……!にしてもな、一つだけ疑問があんだよ」


 マサラは手を下ろしてルウガを真っ直ぐ見た。


「あんた……あのエレフの子供なんだってね」

「……それがどうした」

「確か……エレフの子供ってさ……




………女……だったよね?」

「「!!!?」」


 その場にいる全ての人間の視線がルウガに向かう。

 一方、注目の的となっているルウガは、丸で銃でも向けられているように動かなかった。

 しばらくして、沈黙がレオンによって破られる。


「……ルウガ? 本当……なのか?」

「……ぁ「そうなんだ~、まだ言ってないんだね? 自分のコ・ト」

「どういうことだ」


 マサラは不気味な笑いを零しながら説明し始めた。


「そいつさ、あのエレフの子供でしょ? 期待が集まるじゃん。でも女。レイヴンの中の決まりじゃ女は旅に出られない。役に立たない。でも、そいつは女と言うことを隠して旅に出てんのさ」


 淡々と説明するごとにルウガの顔が蒼白になって行く。


「発作って言うのも女として無理してるから起きてるんじゃないの? でもあんたのレイヴンとしての力が計り知れない……つまり王家のレイヴンだって、あんたの村長は知ってたんじゃない?」


 ……王家のレイヴン

 レイヴンの中で一番力を持った血筋のことを言う。

 科学班が研究したがっているのは彼等の事だ。

 膨大な力とそれに耐え切れる体と精神力。

 エネルギーの全てを調べ尽くしたがっているのだ。



 ルウガは女として生まれてきた。だが男でない限り、ルウガ自身が求められることは無かった。

 それが嫌で、ルウガは男として生きる道を選んだ。どんなに辛くても耐えるつもりだった。


 ……なのに……


 展開の速さが

ヤバすぎる……

あわわわわわ……

”(ノ><)ノ

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