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勇者の掟  作者: 来奈
17/26

味覚はそれぞれ


「あ、遅かったね~!」

「ルウガ…なにこの料理の量…」

「え?何が?」


席に帰ると、テーブル一杯に広がった料理に囲まれているルウガの姿があった。

レオンは呆れながらルウガに聞く。


「なんだよその料理…」

「だって適当に頼んだらこうなった」

「俺様の国の料理とはちょっと違うな…」


・幸魚とトマヤ草のムニエル

・チョウカイザメのソテー ラクスハーブ添え

・ハカラ牛とサクラのステーキ

・恋々草と蒲笠の塗しサラダ

・リヤ麦のライス


などなど…


「ご注文有難うございます。お客様、お会計は五万と三千円になります」

「うん」

「どんだけ高いの頼んだんだよ!!」


ルウガはレオンの突っ込みにはお構いなしに、まず近くにあったソテーに手を伸ばした。


ぱくっ

もぐもぐもぐもぐ…

うっ…


「…マズイ」

「はぁあぁ!?」

「口に合わなかったのか…」

「…いらない、レオン食べて良いよ」

「馬鹿じゃねーの」

「あ~あ、俺こっちのご飯食えねーよ…」

「ま、味覚とか差があるんだろうさ」


どんまい、という奏蒼の声にはルウガには届いていたが、ルウガは空腹で泣く自分のお腹を押さえて落ち込んだ。


「俺どうしよ~…」

「うーん…俺が作ってみっか。待ってろ」

「えぇ~!?」

「レオンが作るのか?」


…***…


そして、ルウガ達の前に奇妙な料理が置かれた。


「うっわぁー…まっずそ~」

「ぶっ殺すぞ!!!?」

「まぁまぁ、食って見ようぜ」


そう言って、奏蒼は見た目が可笑しい料理を口に運んだ。


ぱくっ

もぐもぐもぐもぐ…

うっ


「ぶーー!!ゲロマズー…トイレ行ってくるわ…」

「そんなに酷いのか!?」

「食ってみるか…」


ルウガも料理を口に運んだ。


ぱくっ

もぐもぐもぐもぐ…

もぐもぐもぐもぐ…


「早く感想言えよ!

「マズイ!」

ってさ!!」

「……ぉぃしい…」

「え?」

「美味しい!!見た目アレだけど、さっきの料理より美味しいよ!!」

「見た目アレ…喧嘩売ってんのか!」

「こーんなゲロマズが旨い?国王様にこんなもん食わせんな!」

「いつ帰って来たの?」


奏蒼は汚いものを見るような目でレオンの料理を見たが、ルウガはどんどんレオンの料理を口へ運び、レオンは嬉しそうに笑っている。


「俺…初めて旨いって言われた…!!」

「当たり前だ」


*今日の教訓*

レオンの料理は、どうやらレイヴンの口にしか合わないらしい…皆気をつけてよう

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