大地に立つ
そして逃げるように去る(^_^;)
『大地に立つ』 -ろーぷれ異聞-
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燃え上がれ~♪×2
「何事!?」
「また、いつものおちゃらけかな?(笑)」
遊びに来た稲荷狐と、歌う猫又のことをそう言っていると、
「違う違う。これこれ♪」
と言いながら、猫又がテレビを指さした。
ニュースでとんでもないことをやっていた。
『白い巨人、強奪される!?』
えっ?
ニュースの報道で言ってるのは、
20mにもなる、動力を繋がないと動かないアトラクションのロボットを盗み出したという事件。
何でも、現場には足跡が残っていたらしい。
ありえない。
モーターやアクチュエータで動く機能はあるとはいっても、自立して歩ける力も強度もきっと無いだろう。
仮に歩けたとしても、ゆっくりとした動きしか出来ないだろうし(苦笑)
それに駆動させる動力源も身体の中には無いはず。
それを何かしらの強力な動力源に繋いで、自立歩行させて、人目につかずに持ち逃げするなんて真似は出来ないし、普通考えない。
そんな今思ったようなことを言っている司会者と、少し名の売れたコメンテーターたちがネタに飛びつき自説を披露している。
どこぞの白い怪盗や、有名な怪盗紳士の3代目の孫などのような、おとぎ話の中の荒唐無稽な犯罪劇だって、もうすこし現実的な手段を使うだろうな。
「今年解体されるって言ってたから、きっと逃げだしたんだよ(笑)」
は?
ガンさんのただの動く模型アトラクションが?
逃げ出したって!?
「きっとね、超巨大な付喪神だよ♪
人の想いが集中して集約されると、新たな命が生まれるから♪」
えっ!?
それはネットの、自意識に目覚めたバーチャルアイドルたちみたいに?
「世界的にも超有名なロボットだから、日本人だけじゃなくて、外国からの人の想いも集まってるだろうし、
壊されるの残念だからやめてくれ!逃げられるなら逃げてくれ!って気持ちから、きっと目覚めたんだ♪」
「ありえるかも……」
「確かに」
「でしょ♪」
自分と狐さんの相づちに、ドヤ顔の自慢げな猫又がちょっと小憎らしい。
「どう解決させるのかねぇ?
超有名な世界的に知名度のある巨大ロボットアトラクション盗難(笑) 注目度も巨大(笑)」
げんなりする狐さんと自分。
「さぁて♪あやかし探偵の本領発揮かな?
もちろん手伝ってくれるんだよね?
それとも、神様の御用人たる代行者で主人のあなた様が解決してくれるのかなぁ(笑)」
嫌すぎる二択だ(汗)
「任せた。手伝う」
そう言いつつも、そっとため息をつくのが精一杯。
さて、世界をどう誤魔化すか……
結果として、
彼(主人公)のコレクションとして、
異世界で生活を始めたりして(^_^;)
異世界召喚、機動戦士付喪神、
異世界スローライフを目指すために、
異世界の大地に立つ!
とか何とか(^人^)