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エピローグ〜城内比呂目線

 安積さんは、その年度終わりの3月まで休職して黒板の字を左手で綺麗に書けるようにしてから小学校の先生として復帰した。頭に残るキズは髪の毛が伸びてそんなには目立たなくなった。


「将来ハゲないようにしなくちゃ。」


と言っていたから本人は気にしているようだ。


 仕事に復帰してからもいろいろ大変らしい。義手については時々子ども達に聞かれるし、厳しい保護者にはそれで教師が務まるのかと文句を言われることもあるそうだ。その度に鍛えた左手と機能的な義手を見せて納得してもらっているらしい。


「あと、『高校時代からの片想いが叶って、優秀な作業療法士と結婚予定ですから、問題ありません。』て言うと『おめでとうございます。』って返ってくるから大丈夫だよ。」


彼はケロッと言ってのけた。


 そう結婚する事になった。


 仕事も復帰できて義手も上手くいっていて自信がついたし何より離れたくないからもう結婚しようと付き合って1周年記念日に言われた。


「ただ比呂を両手で思いっきり抱きしめたかったな。」


と時々彼が無い右手を悔しがるから


「充分強い左手のおかげで満足してる。結構、拘束力ある。」


って返したら、


「バスケで鍛えるの慣れてて良かった。」


なんて言っていた。そして彼はいつも抱きしめながら至る所にキスしてくる。彼なりの右手の代わりの愛情表現らしい。


 結婚式は3月。花が咲く頃。ボタンを貰った日に。


fin

















 



柴チョコ的には沢山の方に読んで頂きありがとうございます。番外編も是非是非。

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