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チョコミントとバニラ〜城内比呂目線

 何度も頭を下げて由美さんは車に乗って帰って行った。柿岡さんが


「このあとどうする?城内、俺とデートする?」


って言いだして、面倒くさいから奴の車を褒めて乗せて見送ってやった。駐車場で気まずく岩間くんと2人になった。柿岡さんから、


『岩間とデートとかやめろよな!野球部はダメだ!同じ筋肉ならバスケ部のが白いぞ!俺の推しは安積だ!』


と高校以来久しぶりのメッセージがバスケと安積さんへの愛の叫びでやってきたが、既読無視した。


「城内、場所変えて話さないか?」


岩間くんが言ってきた。


「うん。」


そう答えるしかない。7月の土曜日の昼間。


「アイス食べる。」


近くのアイス専門店へと場所変えした。


気持ちの良い時間を過ごしたわけでは無いからさっぱりしたくて、チョコミントを選んでると、


「歯磨き粉とチョコみたいで嫌だ」


バニラしか食べない岩間くんに言われた。分からない人には分からない味だ。仕方ない。


「サッカーゴールの下敷きになった中学校の教師って同級生のあの安積さんだったんだな。担当してるのか?」


岩間くんから話を振ってきた。


「守秘義務。」


と言いながらうなづいた。口にはしてない。ただ首の運動をしただけだ。


「例の一緒に住む話だけど、もしかしてなんかダメな感じ?」


軽い感じで聞かれた。これに乗ってこちらもさらっと言った。


「ダメな感じ。好きな人ができた。私。」


チラッと目線をチョコミントからあげると岩間くんと目が合った。


「そっか。残念。それって安積さん?」


合った目線が気まずくて、ただうなづいた。すると岩間くんは凄く似合わない皮肉な笑顔を浮かべた。多分傷付けた。でもそれだけじゃなかった。その後、彼が打ち明けてくれた話は後味の悪いものだった。









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