岩間くんから連絡〜城内比呂目線
結局連絡をしないでいたら、岩間くんの方から連絡がきた。
『返事しなくて良いから会って欲しい。別件で話したい事がある。』
そんなこんなで、土曜日の昼間13時に岩間くんと大学や病院から一駅離れたファミレスで待ち合わせとなった。デートじゃないよね?別件だよね?と悩みながら、かといって気にしない格好も悪い気がして花柄のワンピースなんか着てみたりしていた。
もう、岩間くんは来ていて奥の方に陣取っていた。私に気がつくと右手をよっという感じで挙げて向かいではなく、隣りに座るように指定した。
「誰か他に来るの?」
座り位置的におかしいのできくと、
「柿岡、知ってるよね?高校の同級生の。が来る。」
と罰の悪そうな顔をして応えてきた。
「柿岡さん?岩間くんこんな感じで会うような仲だった?」
内心かなりびっくりした。柿岡さんと岩間くんと一緒に会ってなんの話だ?
「う、うーん。そういう仲でないこともない。他にも1人来る。逃げないなら教える。」
「逃げないけど、知りたいかな。心構えってあるじゃない。」
「武原由美さんです。はい。」
思わずダン、と机を叩いてしまった。
「なにそれ?」
「落ち着いて。柿岡から相談されたんだ。柿岡は武原さんから頼まれたらしいんだ。柿岡と俺とで武原さんに一回会って話ししてみたんだ。凄く反省していて、全部事情話してくれた。安積さんに謝りたいけど、家族を怒らせてしまったし今度近寄ってきたら警察に相談するし弁護士をたてるって言われてるって。返したい物があるけど、家族には捨ててくれて構わないって言われたらしい。」
「私に頼めば会わせるとでも?」
「いや、渡して欲しいらしい。あと、城内にも謝りたいって」
一生懸命な岩間くんを見るとそれ以上文句を言っても仕方ない気がして、黙って水を飲んだ。
「あ、ドリンクバーとか頼もうか?」
と慌てる岩間くんに
「とりあえず揃ってからにしよう。」
と言った。