表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/41

夏休み

 夏休みは部活にあけくれた。吹奏楽部は夏の大会が主戦場らしい。ハードに練習しているのが漏れてくる音で分かった。俺も城内さんも学校にいるのに体育館と音楽室と生息する場所が被らないから全く見かけないと残念に思った。


 お盆になると学校は自習館以外全面閉館だ。その前後は体育館を使うバスケ部とバレー部とバトミントン部でタイトにスケジュール調整がされていてちょっとでも時間が伸びると部活同士がいがみ合いをするほどだ。午後からバスケ部の日に体育館に行くとバレー部やバトミントン部のみならずサッカー部や陸上部まで体育館の入り口に群がっていてちょっとした騒ぎになっていた。その人混みの中から同じバスケ部の柿岡が、


「安積、吹奏楽部が舞台練習するってー。ボール、舞台に投げないようにしないと」


と俺を探しにきてくれていた。もう、3年生は引退して、1年も筋トレばかりでなく紅白試合をしたりしていた。だから暴投すると舞台に行くかもしれないが、


「バレー部やバト部じゃあるまいし」


思わず呟いてしまった。こういう所が、敵を作るんだろうけど。それより吹奏楽部の演奏を聴こうとする群れがこの混雑なのかと納得しながら人垣の中に入り込むと、居た。城内さんが。


「なあ、柿岡、あの黒い縦笛なんていうんだっけ?」


「クラリネットだよ。お前、文化祭の時もそれ教えたからな。」


真剣な顔で楽器を吹く彼女の姿に見惚れていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ