6、暗く黒い
指摘があったので、一応書いておきます。
主人公は“テイマー”です。テイムするのでテイマーです。(自己暗示)
見直したら結構間違ってましたごめんなさい
時は遡る。
いつものようにモンスター狩りに出て、一旦休憩をしていた。
一昨日仲間入りしたばかりのプラちゃんをニヤニヤと見つめながら、疲れを回復して。
そういえば、忘れていたが最近ここら辺でプレイヤーキラーの被害が出ていると聞いた。現在のゲームの進み具合的に、皆の狩場はここらのエリアに固まっている。
人が固まる分、プレイヤーキラー__PKに狙われるのだろう。
オレもこんなところでのんびりしていたら危ないかもしれない。
ただでさえ隙だらけな雑魚なのに、危機管理能力が低いのは危ない。いや、ここに来て座ってる状態で言えることじゃないけど。
今日は早めに切り上げることにした。なんだか嫌な予感がしたのだ。
さっちゃん、ゲコちゃんと順番に、モンスター入れる用バッグに入ってもらう。
最後はプラちゃんだと、持ち上げた時、プラちゃんの頭が消えた。
「__」
っは!?
ぷ、プラちゃん!?
プラちゃんの吹き飛ばされた頭っぽい部分を探す。
なんで、プラちゃんが横一文字に切られたんだ!?
オレの手に残るプラちゃんの下部分は、ピチピチと動いているが、再生している様子はない。
なんでだ!?
プラちゃんの再生については、真っ先に調べたぞ!?
今みたく横に切れても再生するのは、本人(?)にも確認して、さらに実験済みなのに!
もしかしてPK__
スっと首筋に刀が当てられる。
「やあ、恵まれたテイマーくん。テイムモンスターを殺された気持ちはどう?」
真っ黒な男だった。口元だけが見える格好をしていた。
笑っていた。いや、オレを嘲笑っていた。
こいつは何を言っているんだ。オレのプラちゃんは易々と死ぬわけがないだろう。
本気でそう思った。
手元のプラちゃんはまだ再生しない。
バッグの中の2体が小さく動く。
「__ああ、知ってる? プラナタリアって、再生不可の付加を付けた武器で切ると再生できないんだよ」
…………は?
「それに、この刀には火傷の付加もあるから、どんどん君のモンスターはHPを削られるってわけ」
この男が何を言っているのか分からなかった。
「じゃ、そういうわけで。ばいばーい」
強烈な苦しさと焼かれるような痛み。
PKに首をスパッと斬られた。
『テイムモンスタープラナタリア:プラちゃんが死亡しました』
そのアナウンスと共に、目の前は真っ暗になった。