4、口説いたらなんとかなると思うなよ
「あの、プラナタリア、さん……あなたはとても美しい体をお持ちですね。様々な色が混ざり合う中に散りばめられた光は、あなたを表しているようで、とても綺麗だ。あー……あなたのつぶらな瞳は、ボクの心を掴んで離さない。そして、平たくて長細い体は……えっと……とてもスタイルが良い! __ということで、オレの仲間になって一緒に戦ってくれませんか!?」
……っ恥ずかしい奴だ!
オレすごい恥ずかしい奴だ!
何モンスターにマジになってんだろ、オレ。モンスターに口説くとかアホがやることでは……?
当のプラナタリアは、ピタリと静止している。攻撃をしてくる様子もない。
あれ、これはワンチャンあるのでは……?
ボスモンスターをテイム出来るっていうのは聞いてるし、もしかしたらいけるかもしれない。
オレは少しの期待を滲ませて、プラナタリアを見つめ続ける。
プラナタリアが、ゆらゆらと揺れた。
二体同時に、だ。
何だ、何が起こるんだ?
二つのプラナタリアは、お互いに近づいていく。
そして、合体した。
元の一体に戻ったのだ。
そして____
パンパカパーン!
『おめでとうございます! プラナタリアのテイムに成功しました。命名をしてあげましょう!』
『“称号:愛を説いた者”が授けられます』
インフォさんのアナウンスがボスステージに響く。
え、え、えーーーー!?
「やったぁ!」
オレは小躍りした。
まじか、まじか、マジか!
運営は空気を読んでくれる神か。
オレは確率ゲーのテイマーにおいて、初の勝利を上げた。
さっちゃん(♀)「……なんで? なんで他のメスを入れるの? 私じゃだめなの? 私の方が断然綺麗だよ? どうして? 私はぽっと出のあいつよりご主人様のこと愛してるのに。ねぇ」
ゲコちゃん(♀)「わー、マジぃ? おめー! また仲間増えちゃたねー」
もしも2体がNPCじゃなく感情をもってたらこんな感じ。
ちなプラナタリアたんも♀
ハーレムですね