第6話:地底★世界
担当は佑川芭瑠堵が担当です^^
今回は長めです。
心して読んでください☆★
「いってぇー…なんなんだよぉ、まったく!」
あんな大きな穴に気づかないで
穴に落っこちるなんて俺って馬鹿だろ……。
「そうなのよぉ〜やっと、気づいたぁ?
凡人ツカエーナイ☆★」
「黙れ、クソ妖精…潰されたいか?!」
「滅相も無いでアリマスッッ!!!」
「たくよ……って」
いちいち、俺の心内を読むなっての。。
しかし…よく見上げると、結構落ちたな。
……の割には、あんまり尻がいたくねーな。
「それはツカエーナが…」
「あ゛ァ!?」
「ふーふ〜♪」
「口笛でごまかすな…!!」
しかも、何気に吹けてねぇしな…。
「…こほん。
とりあえずねー下敷きになってるよ★」
「はぁ?何が……」
「ケルちゃんが」
一瞬言っている意味がわからなかったが……。
でも俺の尻の下は妙に生暖かい。。
恐る恐る確認すると………。
「け、ケル!?
わっわりぃ…軽く気づかなかった!!」
悪いと思って、降りてやろうとした。
いくら俺がそんなに重くないって言っても……。
あの上から勢い良く落ちたのだ。
痛いに決まってる。
「い、良いだべさぁー……
深紗斗の尻にしかれるなんて……ぐふふ」
笑みが恐ろしくドMの顔だ。
「お、おいおい……とりあえず降りるぜ…」
「遠慮は無用だべぇ」
「今は遠慮サセテェーー……」
悪いが今のはものすっごく気色悪いっていうか……。
ぶっちゃけキモイ。。
「さて、この後どうするかだな……」
上を見上げて見て…。
絶対に頑張ったって登りきれる深さじゃない。
落ちてきた出入り口が、ここから見るとボールくらいに見える。
……と言うのは言いすぎだけど、それくらい遠くのほうに見える。
「しかし……よく俺の体重に乗っかられて無事だよな…ケル」
「オラの種族は特別頑丈だべぇ〜♪
深紗斗くらいの重さならいつでも受け止めるべ!」
「……あぁ、さいですか」
心配して損した気分だ。
「ここはアレあるよ☆
進んでみるべしべし!!」
「考えなしにいうなし……」
ベシコッ
「いったぁーい」
いつものように、どついて叩く。
……「考えなしに!」って
そうは言ったものの……進むしか手が無いわけで。
ん?でも、まてよ??
「この魔法のステッキで……はぁー」
良い考えを思いついたのだが……
また、あのふざけた魔法を唱えないといけないとなると……。
なるべくなら使いたくないのが……俺の心情だな。
「でもねぇ〜凡人さぁん」
「なんだよ…てか、いい加減に名前で呼べ!!」
「じゃ、深紗斗ぉー
そのステッキはねー
その場所場所にあったエネルギーをぉ
そのミラクル☆ステッキに注入しないとツカエーナイ☆★」
「うわぁー……マジで使えない。。
てか、そのネーミングセンスどうにかしろよ……」
そんなメンドクサイ物だったとは…。
ただでさえ、あんなこっ恥ずかしい呪文を唱えないと使えないって言うのに。。
「あの時渡した時のエネルギーは太陽!
すなわち、あの町は太陽を司っているって訳★☆
だからこのさとぅーが昼間にパワーを貯めてたのよん♪
偉いでしょ??w」
「…はいはい。エライデスネー」
「カタコトとか、褒める気ないの?!」
「アリマセンコトヨ……」
まぁ、押し付けがましい褒めてほしいとか。
ぶっちゃけ、ウザイけどどんまいだな。。
この妖精は…たくっ。
「じゃぁ、ここを抜けるには…とりあえず進むしかないのか……
しょうがない。これしかないなら、行くしかないか!」
「あ、でもオラなら登れ……フゴゴッ」
「ん?何か言ったか??」
「ケルちゃんは何も言ってないわ!」
「キモイって、今さとぅーの言い方はぁ……たくっ行くぞ!!」
「い、言わなくていいだべかぁー?
オラならこれくらいの絶壁登れるって??」
「いいのよーv
この地界で経験稼ぎするのも一興だわ♪」
「そ、そうだべか……」
「ちっ……奥のほうだと光が届かないのかよ」
「そうみたいね☆」
「どうにかしろ!妖精!!」
「どうにもへんよ☆☆」
「てめーの不思議な粉(ティン○ーベル的な)を使えば光るんじゃね?」
「あー…でも、使うのイ☆ヤ★」
「こんのぉ……!!」
「まぁまぁ、落ち着くだべぇー深紗斗」
…まぁ、何気に均衡が取れているパーティーだ。。
……てっ!そんなことこの際どうでも良い!!
「くっそー……ぜんぜん見え…わっ!?」
「キャッ…?!」
ドンッ
…えっ?人…??
こんな所で人にぶつかるなんて思っても見なかった。。
とりあえず、声からして女の人だ…。
これで、男だったら、俺……凹んじゃう。
「だ、大丈夫ですか…??」
「え、えぇ…大丈夫です」
よ、良く聞くと可愛い声だな……きっと可愛いに違いない。
……なんて妄想を膨らませてみたりする。
しょっ、しょうがないだろ!
俺も男なんだから……。
「あら?もしかして地上の方ですか??」
「あ、あぁ…そうですけど」
「大丈夫ですかぁ?
地上の方だと、この暗さでも見えないと聞きますが……」
「え、じゃぁ君は……?」
地上の人間じゃない…ってことか??
「あ、申し遅れました……。
私はドイツ・チィと申します。。
この地界に住んでいる、地底人です」
ち、地底人だって?!
この世界は何でもありなのか……。
いや…妖精や魔物が居る時点で、もう何でもありな気がする。
……チィの姿は見えないが…どんな容姿なのだろうか?
魔物と同じような感じなのかな……声聞く限りでは可愛い感じだけど…。
「まったくぅ〜凡人さん!
自己紹介くらい早くしなさいよ★」
「だまれ、妖精」
「ごめんね〜この子、ちょっと乱暴でやんちゃで……」
てめーは俺の母親か!
「私は妖精のさとぅー☆★
こっちは凡人さん☆
んで、こっちのワンコが蹴るベルン★」
おいおい、なんかまた違くないか…!?
蹴るって……おーい。
「あきらか、俺は名前じゃないし
ケルが゛蹴る゛になってるし……!」
「細かいこと、気にしたら負けなのよー凡人ツカエーナイ★☆」
「てめっ・・・!!」
調子こきやがって!!
「ふふふっ……」
「えっ?」
「ん?」
急にチィが笑い出す。
な、何か可笑しかったか俺達……??
「あ、ごめんなさい…ふふっ
あんまりにも仲がよろしいから」
「はぁ?」
「だってさ☆よかったねー凡人さん!」
「よかねーよ!!
おいおい、チィ…さんだっけか」
「呼び捨てで構いませんよ?」
「じゃ、チィ……こいつと俺見て
どこが仲が良いって???」
不思議でたまらん。
「だって…凡人さんの表情、生き生きしているんだもの♪
とっても楽しそう!」
「そ、そうか…??」
……凡人さんで名前が定着しているのは置いておいて。。
そんなに生き生きしているか?
微妙な心境だ。
てか、見えてんだな…地底人さんには……。
「あ、ちなみに凡人じゃないから……名前」
「そ、そうなんですかっ!?」
「悪いな…こんの妖精のせいで……」
「何でもかんでも人のせいにしちゃだめ☆★」
「てめーのせいに他ならんだろうが!!」
こいつと居ると疲れる。。
「俺の名前は、佑川深紗斗だから…よろしく!」
暗闇に近い中で、相手の声を頼りに手を伸ばす。
すると、冷たい小さな手が握り返してきた。
…うん、普通の手だ。
失礼な話だが、そう思ってしまう俺がいる。
「では、少々お待ちください。
今、光をお持ちしますので」
そう言って、トテトテと足音が遠ざかる。
「よかったー…地底にも明かりがあるんだな!」
「あたりまえでしょーじょ・う・し・き☆★」
「………」
「〜〜♪」
深紗斗は”無言の威圧”を覚えた!!
ちゃららら〜ん
「へんな音流すな!!」
「こちらが、地界の町です♪」
「ふえー結構、現代的なんだなぁ」
チィはすぐに光という
なんだか、不思議な火みたいなのを持ってきてくれた。
そのあと、案内を買って出てくれたので、任せた。
前に訪れた町……というか村か。
あれの比じゃない。
レベルアップした感じだ。
俺の現実世界とちょっと似てる。
中世の家並みってトコロか??
洋風作りな建物で、歴史を感じさせる古さだ。
チィによるとみな、土で出来ている建物らしい。
「すごいだべぇー」
「まぁまぁよね★
……ぐぇ」
調子こいた妖精をちょっと握りつぶしてやった。
どんだけ上目線なんだよ。。
それにしても……チィが持ってきた明かりが仄かなもので
少しの光で、辺り半径3,4メートルが見えるくらいだ。
何だろう?ろうそく位の明るさって言うのかな。
地底人ってこんな暗闇の中
明かりが無くても見えるんだから、すごいよなぁーって感心する。
「そういえば、その明かりって”火”じゃないよな?」
「ちょっと違いますね
確かに似ているけれど…何ていったら良いでしょうか……」
チィは少し考え込む。
「その説明をする前に、ここのエネルギーについて話したほうがいいわね」
そう思い立ったチィここ地界について話し始めた。
……そういえば、妖精さとぅーも言っていたな。
ミラクル★ステッキの力を貯めるのに、それが必要だとか?
「ちょっと昔話が入りますけど……ちょっと長くお話しますね」
それは昔。
地界にまだ人という種族が住んでいなかったころ。
地上では、山の噴火でマグマの動きが活発になっていた……。
人々は混乱し、逃げ惑い……ある村の民は地下に逃げ込んだのが地底人の始まりだったという。
そこで人々は…マグマを起こしている原因に出会った。
これを何とかして、生活するのに役に立てないか?
そう思ったそうな。
地界に逃げ込んだ人々は生活を豊かにするため日々努力精進した。
研究の末……とうとう、マグマをエネルギーに変える事に成功した。
光とも使えるが、もう住み慣れてしまったせいか暗闇でも目が見えるようになったのであまり使わない。
主に動力とか、調理に使う程度とか……その他諸々。
地底人の生活必需品になったのである。
「へぇ…なるほどな
昔の人はがんばったんだな!」
「そうなんですよ!
すごいですよね♪♪」
「……っ///」
チィの笑顔に見惚れる俺。。
地底人って言うから、人間とは違うのかと思ったが
ただ住む所が違うだけで同じだった。
太陽に当たらないせいで、雪のように白い肌。
マグマエネルギーのお陰でいつも温暖というか暑いくらいなのでノースリーブの薄着だ。
それにかなり身長が小さいし、細い。
それだけでも、男の俺には目に毒だって言うのに。。。
「どうしましたぁ?」
「…ッ
いやいや、何でもっっ」
「ふふっ、そうですかぁ」
とにかく可愛い///
見た目だけじゃなくって、このおっとりしたしゃべりだとか色々。
俺のハートにくる……!!
どうやら、チィに一目惚れ…らしい。。
相方・さとぅーへ
がんばれ!!