第2話:異世界へ到着
2話は佑川芭瑠堵が執筆しました。
現実って残酷だな……。
てか、現実なのか?
俺は"必要"とされてないからってだけで……―――。
「……はっ!?」
ばっと起き上がる。
目を急に開けたせいなのか、ちかちかする。
いや、そんなことより俺は……。
「どうなってんだ?あれは夢??」
そう思おうとしたが、明らかにさっき居た場所とは違う。
やけに茂った森の中だ。
しかもちょっと暗くて薄気味悪い。
そのくせ、俺の顔の部分だけ光が差している。
……嫌がらせか?
「(なんでこんなとこに……)」
以外に冷静だった。
まだ、現実逃避が続いているのかもしれないが。
「あ〜やっと起きたねぇー!!」
耳元で虫がうるさ…――って?!
「さっきのチビ虫じゃねぇーか……」
「ひっどいなぁー★」
「………」
バシッ
「んぎゃーーー!!!」
見事にクリティカルヒット。
妖精となのる虫を叩き落とした。
地面に食い込んでる……。
「どういう事か説明してもらおうじゃねぇーか?」
俺は最高の笑みでこの虫に問いた。
「いてて…だからさっきも言ったじゃない!
戦争をとめるの!!」
「意味がわかりません」
「だーかーらーーはぁ、まったくこれだから凡人さんは……」
「……今度は地面に埋まるか_?」
「アハハハ……ジョークだって★☆」
「はぁ……」
まったく、コイツと話すのは疲れる。
「ん〜とりあえず、旅ね!
旅して経験値をつんで……」
「俺はやるとも行くとも言ってねぇ…」
「もーそんな事いわないのーv
あなたしかできないんだから〜〜」
「"一週間居なくても大丈夫"な人間なんて、わんさかいると思うぞ」
そう……ここに連れてこられたのは、そんなくだらん理由でだ。
まったく、不愉快だ!!
俺は若干イライラしながらドスドスと歩いている。
落ちている小枝などが、順調にバキベキメシッ!!……と折れていく音がする。
その俺を気づいたのか、妖精が訪ねてきた。
「まだ根に持ってるのー?」
「たりめーだ!!」
どうやったら、気にしないでいられるか教えて欲しいものだ。
俺は更に苛立ちを覚えた。
しかし、その様子を気づいているのかいないのか……。
妖精は考えながら言った。
「ん〜でもさぁ」
「何だよ?」
「……凡人さんなら、きっと困ったものに手を貸してくれる人だと思ったの!」
「……妖精」
「あら、さとぅーと呼んでちょv」
「虫」
「ひ、ひどい…っっ」
およよよ…といいんばかりに泣き崩れる。
でもまぁ……。
そんな言われ方したら、ちょっとだけでもやってみるか!と思ってしまう。
「わかった……少しぐらいなら、手を貸してやる」
「ほんと!?」
「あぁ」
本当に……俺って馬鹿だな。
「はぁ〜やっぱり暇人に行って見るもんね☆」
俺……本当に馬鹿かもな。
「んじゃ〜とりあえず、旅の準備ね☆」
「へいへい…」
なんだか、さい先が不安だ。
こんな妖精と一緒だなんて……。
「とりあえず、簡単に説明するとー
人間と魔物がもう、戦争勃発なわけ!
それを凡人さん…に止めてもらおうってワケなの!!」
「んな、無茶だろ?」
俺、そんな柔道が出来るとか少林寺拳法が出来るとか
剣道も何も出来ない俺にどうやって止めろと?!
説得できる、会話術すらないぞ。
「大丈夫だってー凡人さんなら!」
「どっから沸いてくんだ?その根拠……」
そんな面倒なコトだったとは……。
引き受けるんじゃなかったなぁ……はぁ。
はぁ…早く家に帰って寝てぇー!
「旅の支度ができたらまずは、人間の王と魔物の王に会って
二人の王様を説得ね!!」
「ますます面倒だ……」
だから、俺に説得なんて出来るわけがねーよ!!
俺に説得されて戦争止まるなら、とっくに昔に終結している気がする。
「まー…その道中、色々危険な事が起こると思うから
レベル上げを怠ると大変なことになるよ☆」
「ここはドラ○エか何かか!!」
「まー何にせよ!
最終的にどんな方法をとるかは凡人さんにまかせるww」
「げっ……まじかよ」
「マジ★」
はぁ…かなり気が重くなったような……。
しかし、ゲームでは経験豊富だが…実際こんなRPGまがいな事
果たして俺にできるのだろうか。
ようやく、森が光を帯びた。
出口も近いだろう。
早く出たいが、そんな話を聞かされると
ここから出たくない気さえるす。
「あ!あそこの村で装備しましょー」
妖精が村を発見した。
ちょっと日差しが当たって眩しいくらいだ。
こんな森の奥に村があるとは……。
ここ、何か出んじゃね??
……俺の感が当たらないといいけど。
「ほらほらぁ〜凡人さぁん♪
早くしないと置いてっちゃうわよよよ〜ん☆★」
「あ、おい!ペース考えろよな!!」
危うく置いて行かれそうになる俺。
小さい癖に早っ!?
どんどん、先に行かれる。
「あぁ…!これは妖精さまではありませんか!!」
村人老人Aが現れた。
てか、妖精"さま"?!
ここでは妖精って偉いのか?!
「どもー妖精のさとぅーだよ☆」
どんな挨拶だよ。
ぜんぜん、"さま"って付けられる割には威厳というか厳格が無い。
「ちょうどいい所に……実はですねぇ…」
「ふんふん」
俺をよそにひそひそと話が進んでいく。
なんだか、気分悪ぃーな!!
「あ、丁度よかったー
ほらそこにいる凡人さんで対応できます♪」
「ほぉーこの少年が?」
なんだか行き成り俺に向いた。
何だってんだ?!
「きっと彼が解決をするから!」
「それはそれは……ありがたいのぉ」
「お、おい……」
だから何の話だ!
勝手に進めんじゃねぇーよ。
「おい、虫……」
「交渉成立☆
旅の備品をタダでくれるってー」
「そりゃー良い事だが…
何か取引したんじゃねーのか?」
「オフコース!…ぐえぇ」
「面倒ごとだったら唯じゃおかねぇ……」
俺は妖精を握りつぶそうとした。
変な液が口から漏れてる……げぇ、気持ち悪っ!?
「まぁ、とりあえず……ゆっくりしていってください
ささっ…こちらです」
「あ、あぁ……」
言われるがままに案内される。
随分と待遇が良い。
これは何だか悪い予感がするな……。
ポイッ
妖精を投げ捨て、老人について行く。
「あぁー…待ってってば〜凡人さぁーん」
この後、何が起こるのか……予感を引きずりながら…――。
相方のMへ〜
ちょいと短いが…まぁ、どんまいw
次話投稿よろしくー