線香花火
線香花火。ポッとついて、パッと咲いて、ポトっと落ちる。
それはまるで貴方の様で。
誰かを好きな貴方を、ずっと好きな私は、想いをぐっと呑み込んだ。 …慣れないお酒と共に。
貴方が語る想いびとは、きっと幸せなのだろう。誰かに好かれる事は、嫌な気分にならない。
線香花火。一瞬の儚さは、じゅうぶんキレイで、移り気な貴方によく似ている。
貴方の語る想いびとの為に嬉しさ隠さずに選ぶプレゼント。
苦い思いで横を向いた。
決して口にはしないけど、決して口にはできないけれど、友達ポジでいたいから。あの頃からの好きの言葉は永遠に音にはならない。
苦しさと、切なさと、少しの喜びと。貴方への想いを、甘くて苦いお酒と一緒に飲み干した。
いつかは新しい誰がに言えるだろうか。素直な気持ち。
好きと言う言葉。