表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
971/1167

第912話群雄割拠の新時代12


俺達とミグ達は互いにお互いから視線を切り、それぞれの獲物であるプリミティブゴッドを見据える。


ギッシュトートはアゼルメーテが狙ってたから俺達の獲物はメドーとかいう吊り目の方だな。


「殿…いや、宇宙の害虫共がっ!!」


あんまりにあんまりなリーゼの提案で強制的にギッシュトートと戦力を分断されたメドーには、もはやこちらを敬う姿勢は一切ない。


「いい?アゼルメーテ?やる時は同時だよ?お互い抜け駆けは許さないよ?まあしようとしてもリーゼにはわかるんだけど、それはお前ほどの実力があればお互い様でしょ?」


「ああ」


リーゼの言葉にアゼルメーテは短くそう返事をした。

プリミティブゴッドを等分する以上、メドーとギッシュトートは同時に倒さなければならない。

何故なら先に権能の概念を得た方が休戦を破棄しようと思えばいくらでもできるからだ。


そして万が一抜け駆けをしようとしてもお互い筒抜けである。

リーゼはその感情を読む力で…

アゼルメーテはそもそも本来の自力によって…

もちろんその場合は、即座に休戦を破棄して俺はミグ達を…ミグ達は俺達を…互いに対する攻撃に切り替える。


仲間どころか本来敵同士…口約束の信頼などはじめからありはしない。

これは当然の取り決めだった。




俺は目の前の敵であるメドーに集中する。


アゼルメーテとミグの動きを把握したりするのはリーゼの役目だ。

さらに片手間に共鳴の概念を利用して俺に具体的なビジョンによる動き方が伝わってくる。


左にフェイントをかましてから原始の波動か。

神格エネルギーが向こうの方が上とはいえ、わかっていれば躱すのは余裕だし、側面から概念を叩き込んで逸らすのも簡単だ。

俺は今回は躱すことを選んだ。


お次は原始の概念か。

まあ今の俺なら発動前に強行突破も可能だ。


「神帝憑依っ!!」


もっともリーゼの未来予知がなければ俺はこの技に踏み切れなかったが…

原始の概念が発動しているところに、神帝憑依で自ら突っ込んだら不滅の領域纏いのない俺は逆に大ダメージを受けちまう。


俺は神帝憑依を発動して触手による一撃を叩き込む。

だいぶ受け流されたが、そこそこのダメージが入った。


『今だよ』


おそらくアゼルメーテとミグに向けられたリーゼの神通が俺にも聞こえる。

俺はリーゼに指定された場所に全神格エネルギーを込める。


そう。

その場所はリーゼがメドーが俺の攻撃の射程範囲外に逃げるため、転移する場所をピンポイントで予測した場所…


「!?っ」


雲神の指輪で隠蔽された俺の全神格を込めた天刃の概念の嵐は、驚愕の表情を浮かべるメドーをズタズタに引き裂く…


さらにはそれとほぼ同時…

神の千里眼の先にはアゼルメーテに動きを止められ、ミグにトドメを刺されるギッシュトートの姿が映ったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ