第899話ルービスメゾル復活3
ラピロアがそう呟いた直後、俺とリーゼは強制的に転移をかけられる。
おそらくラピロアがやったのだろう。
〜ラピロア拠点〜
「さあ、みんな呼び出して悪いね。来るべき時が来た。戦争だ。これより全宇宙に無差別攻撃を開始する。異論はあるかな?」
「「異論しかねーよっ!!説明しろやっ!!」」
俺とエルミナの声がハモった。
どうやらエルミナもここに呼び出されていたようだ。
「あー、ごめんごめん。ついに目的が果たせそうだったからさ。つい興奮しちゃってさ。パパはこれから全盛期の力を取り戻す為に宙喰をで宇宙の絶対数を減らしにかかる。パパの宙喰は特殊で神格エネルギー以外のもの…権能の概念の本質を司る。そしてそのあとは全宇宙を消しにかかる。それがこの先のパパの動きだよ」
つまりルービスメゾルは全宇宙の滅亡を望んでるってことか?
「そう。ラグア。その通りだよ。でもそんなの許せないよね?たしかに一度でも神帝として長く君臨したものなら全てを終わらせようというその考えは理解できる。でもそんなの冗談じゃないっ!!全宇宙が滅亡してなお、ボクだけが生き残る…許せるはずがないっ!!」
ラピロアは声を荒げた。
「とりあえずパパの目的を妨害する為に無差別攻撃を開始する。たぶん君達も全宇宙の滅亡は望まないだろうから、協力してくれると嬉しい。それで最終局面ではボクとパパが戦うことになるけど、たぶんパパじゃボクには勝てない。けどパパの全盛期の力が戻っていれば、ボクも無傷では済まないはずだ。弱ったボクを君たちの誰かが殺してほしい。それがボクの最終的な目的だ」
ラピロアは最後まで言った。
君たちの誰かとは言ったが、この中なら1番可能性があるのは俺だろう。
「で?割り振りはどうするよ?」
俺は言った。
「パパはこれからプリミティブゴッド達を使って侵略をかけるはずだよ。ただパパも全宇宙を消すにはボクの権能の概念の力を一度は上回らなければならない。まずは権能持ちを増やそうか。ラグア、因子のカケラで得た能力をもう一度確認してみてよ?パパが目覚めた今ならちゃんと見れるはずだから」
俺は言われた通り確認する。
〜
神帝の因子
次世代を担う新たな帝の子達に与えられる称号。
神帝の力を受け継ぎ神帝の血族の証である、権能を獲得する資格を得ると同時に全宇宙の理を司る管理者の権限の一部が与えられる。
〜
途切れ途切れだった部分が読めるようになっていた。
権能の概念は神帝の血族の証…
つまりは現段階で全宇宙には神帝候補が5人いるってことか。
俺は思ったのだった。




