第885話迷宮宇宙58
「あ?なんだこれ?」
俺は因子のカケラがどうなったかを確認すると同時に、素っ頓狂な声をあげた。
〜
……の因子
次世代を担う新たな…………に与えられる……。
…の力を受け継ぎ……の……の証である、……を……する資格を得ると同時に………の理を司る管理者の……の……が与えられる。
〜
「読めねーよ……あからさまにやばそうな感じだが、読めねーってことはまだ完全じゃないよな?完全だったら読めるはずだし、ラピロアやアゼルメーテもここに来たってことは不完全版は最低でも持ってるってことだよな?」
俺はそんなことを呟きながら考えるが、途中で考えることを放棄した。
「まあ、次に進めば何かわかるかもしれないしな?」
俺は言いながら新たに出現した扉を見据える…
扉自体がくるもの威圧しているような禍々しい雰囲気…
次でおそらく最後だ。
俺は気を引き締める。
「ラグア様、ご武運を…」
アテーゼは俺に跪きながら森羅万象を待つ…
俺はそのままアテーゼを森羅万象の中に入れる。
リムリットと違ってアテーゼは使い勝手がいいと思ったの内緒だ。
「行くか」
俺はそう言って禍々しい扉をくぐり抜ける…
そこには…
〜
〜第十階層〜
「この波動は…陛下?」
その存在は扉から出てきた俺を認識すると、座っていた椅子から立ち上がり、静かに目を開ける…
男か女かもわからない中性的な見た目…
髪色はルビーのように紅く輝き、瞳は光の加減で様々な色に変化し、虹色に輝いている…
「……ではないか…。つまりは侵入者か…」
そいつは俺の姿を見て落胆したかのようにそう言った。
神格エネルギーはわからないが、こいつが神界守護神で間違いはないだろう。
だからこそカマをかけてみる。
「この先に用があるだけだ。どけ」
実際には用なんてない。
だが、コイツが神界守護神なら…
「悪いが通すわけにはいかない。陛下は我らに仰った…自分が戻るその日までここを守り続けろと…」
黙って通すわけはない。
そいつは静かに…だが、強い意志を持って俺を阻む…
神格エネルギーはまだ感じないから、まだ殺り合う意志まではないのだろうが。
俺は神格エネルギーを全開にする。
先程の吸収でさらに増えたそれは核玉の数値で3184にもなる。
「アラウザルゴッドか…」
そう言った、そいつの雰囲気は目に見えて変わる…
5000…それがそいつから放たれた核玉の換算の神格エネルギーだ。
「アラウザルゴッドよ。貴様らには新時代を担う資格も陛下にとって代わる資格もありはしない…全ては等しく陛下の意志により決定する。名乗っておこう。私の名はルルアート。陛下の配下にしてプリミティブゴッドの一翼…」
「ラグア・エルライド・イグロシアルだ」
俺達はお互いに名乗りをあげ、戦闘を開始した。




