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第882話迷宮宇宙55


ミグは起玉に力を込める…


その瞬間だった。

ミグに攻撃を続けていた三島煌一が思い切り弾き飛ばされたのは…


「三島…長い…もう煌一でいいや。お前はすごいよ。まさかあたしにラグアにまで温存していた切札を使わせるなんてさ?」


「クソがっ…」


三島煌一はおよそ50メートルも吹き飛びながらそう毒づいた。


一撃でかなりのダメージ…神格エネルギーを持っていかれた…

しかも今の概念…

たしか天刃とか言ったか?

天刃の概念は切断系のだったはずだ。

にも関わらず襲ってきたのは切断と同時に衝撃波まできやがった。

おかげで受け流し損ねてこの様だ…

どうゆうことだ?

三島煌一は思った。


「へぇ?やっぱりこれはお前にも通用するみたいだね?煌一、本当はラグアと殺り合うまでとっておきたかったんだけど、お前のおかげで出さざるおえなくなっちゃったよ。まあ、過ぎたことだし教えてあげる。これがあたしの起玉の力の一つ…概念変質化だよ」


「あ?なんだそれ?」


三島煌一はわけがわからないとばかりにそう聞き返した。


「なんとなくわかってたけど、お前もあたしといっしょで頭を使うのが得意なタイプじゃないね?まあ、わかりやすく言うと…概念、炎舞」


ミグがそういった瞬間、炎舞の概念による業火が発生する。

だが、燃え上がる天井とは裏腹にミグの足元は凍りつく…


「くくっ、俺の勘も捨てたもんじゃねーな?なんとなくそう来る気がしたぜ?」


三島煌一は原理の概念を足場に使って一気に距離を取ろうとするが…


突然、ミグの概念融合の速度が爆発的に上がり、三島煌一は飲み込まれてしまう。


ちっ…時間切れか…


三島煌一は薄れゆく意識の中、最後にそう思ったのだった。




キャッスル・オブ・リーゼ、4階、最奥…


「はあっ…はあっ…はあっ…」


そこでは1人の見た目だけなら幼女と言える存在が息を切らしていた。


「ごめん、叔父さん。一瞬意識が飛んじゃった…」


リーゼは神の千里眼を発動させながら呟いた。

神の千里眼の先ではアンチステータスゾーンが解けると同時に分体に指示させた地雷クローンによる概念爆発が起こっている。


地雷クローンは媒介クローンとは違い、衝撃を受けることにより勝手に概念が発動する。

リーゼの分体は本体の意識が途切れる直前を狙って互いに攻撃させることで概念爆発を引き起こしたのだ。


完全に油断していたミグにはそんな量の概念を捌ききれるはずもなく、リーゼにはかなりの量の神格エネルギーが一気に流れこんでくる。


「リーゼぇぇぇぇぇ!!」


神の千里眼ごしでも、ミグが自分に怨みを込めて叫んでいるのが聞こえる…


「いいよ…最上階においでよ…お前はリーゼが直々に引き裂いてあげるよ…やられたのはそっちだけじゃないんだよっ!!」


リーゼは瞳を爛々と狂気に染める…

そこには普段の作り笑いはどこにもなかった。

ただ邪悪な赤と青のオッドアイの狂気がそこにはあった。

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