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第876話迷宮宇宙49


ラグアがアテーゼを使い、分身相手に完封している頃…



第五階層、キャッスル・オブ・リーゼ…三階、階段前…


ミグ達はなんとかキャッスル・オブ・リーゼの二階と三階を突破して四階へと続く階段の前まできていた。

もっともここに来るまで何もなかったわけではない。

奇襲に徹し、確実に戦力を削いでくる媒介クローンと散発的に発生するアンチステータスゾーン…

その全てがリーゼの布陣の元、凶悪極まりない性能を発揮していた。

さすがにミグは倒されることはなかったが、ミグの仲間達はかなりの数の黄泉の神のストックを消費してしまった。


「………やってくれるね…あのガキ…」


「ミグ、気持ちはわかるが落ち着け」


もはや怒りのあまり声の震えているミグをミュラが嗜める。


「これの何をどうすれば落ち着けるのさっ!!上等だよっ!!あたしを本気で怒らせたことを後悔させてやるよっ!!」


「「待てっ!!」」


ミグは仲間の静止も聞かずに階段を駆け上がる。

他のメンバーも仕方なくそれに追随する。




キャッスル・オブ・リーゼ…4階、中腹…


「ふふふっ、ミグのヤツ相当頭に血がのぼってるねー?まあそう仕向けたんだけどさ?」


ここまでは完全に思惑通りにことが進んでいるリーゼはニヤリと笑みを浮かべる。


「ミグ達がここに来るまでにマリアに預けてた媒介クローンは出しつくしたけど、まあそれは必要経費だよ。ギース、お前に重大な任務を任せるよ?媒介クローンと特別仕様のパパの分体を率いて、ヤツらをここにおびきだして?」


「はっ」


ギースはそう返事すると恭しく跪く。


「叔父さんはここに来たヤツらを皆殺しにして?今回は遠慮はいらないよ?」


三島煌一はリーゼの言葉に心底楽しそうな笑みを浮かべる…


「それからギース、地雷クローンの方はリーゼの分体の指示に従って?意識は切り離してあるけど、リーゼはリーゼだから采配は完璧のはずだよ」


「はっ、リーゼ様の策に落ち度などあろうはずがございません!!」


ギースは言った。


「じゃー、それじゃー2人とも頑張ってね?」


リーゼはそう言い残しキャッスル・オブ・リーゼのさらに奥に歩き出そうとするが、それに三島煌一は待ったをかける…


「おい、リーゼ?分体に総指揮を任せてお前はどこにいくつもりだよ?」


「ふふっ、叔父さん、リーゼはリーゼにしかできないことがあるんだよ。任せといてよ?叔父さんが思う存分暴れられる最高の舞台を用意しとくからさ?」


邪悪な笑みを浮かべてそう言ったリーゼは今度こそ4階の奥に消えていくのだった。

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― 新着の感想 ―
[一言] ミグ以外の仲間なんでいるの?って思ってたけど、ストッパー役だとしたら納得。もし仲間なしだったら、リーゼ以外の人が仕掛けた罠にも簡単にはまりそう・・・
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