表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
932/1167

第873話迷宮宇宙46


「ちっ…めんどくさい」


ミグはマリアと戦闘中舌打ちをした。

何故ならマリアだと思って貫いたミグの不可視の触手の一撃が刺さったのは媒介クローンだったからだ。


神級装備、虚神のローブ…


術者が致命の一撃を負う時、あらかじめセットした存在と位置を入れ替えることができる。



つまりは身代わりアイテムである。

しかも身代わりを引き裂くたびに、媒介クローンの概念が発動して、ミグは僅かに神格エネルギーを失うのだ。


「なら…発動、神級スキル、神眼の神。概念融合、神滅」


ミグの周囲にいた媒介クローンは神眼の神で即座に消滅させられる…

すぐに概念暴発が起きるが、神滅の概念融合で散らされる…

そしてマリアを守っていた特別仕様のラグアの分体もまた、神眼の神によって消え去っていた。


「さすがと言うべきか?だがリーゼ様はそれすらも読んでおられる…」


「幻影っ!?」


マリアを引き裂いたにも関わらず全く手ごたえのないミグは目を見開く。

このままではすぐに媒介クローンと特別仕様ラグアの分体の増援が来て元通り…

そうなるはずだった。


だが…


「そこだーっ!!」


返す刀のミグの触手の一撃は何もない空間に一直線に貫く…

そして…


「ゲホっ…さすがは蒼天と言うべきか…」


その言葉を最後にマリアはその神格エネルギーを完全に散らして消滅する…




「お前は…」


「うるさいよ?あんまり時間がないんだからさ?できるだけ多く殺さないと…って時間切れか」


ミグ以外のメンバーを相手に文字通り圧倒的な実力で蹂躙していたリーゼだったが、マリアの敗北を神の千里眼により見た。


その瞬間、リーゼはあらかじめ決めていた通りに動く。

温存していた分の媒介クローン…そして特別仕様ラグアの分体も投入…さらには目眩しに自らの分体も大量投入し、それぞれ別々の方向に撤退する。

神格エネルギーを感じ取れない今のリーゼの本体を見分ける方法はほとんど存在しない。




〜数分後〜


「クソっ…見失った…」


ミグの悔しそうな声がこだまする…




場所は変わって…


無事に逃げ切ったリーゼは増加した神格エネルギーを確認していた。


「マリアよくやったよ。直接対決にはまだ不安が残るけど、完璧な仕事だよ。お前の犠牲は無駄にしないよ?イグロシアルに帰ったらパパに頼んで必ず復活させるからね?ギース、叔父さん、2階はちょっと間に合わないから3階…いや万全を期して4階でたたみかけるよ?準備して?次でミグ以外のゴミ共には退場してもらおうか?」


リーゼはそう指示を出すのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ