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第865話迷宮宇宙38


「………ラグア?」


三島煌一を見てふとその名を呼んだのはミグだった。

姿は違うが瓜二つとも言えるビリビリくるような殺気…


ミグのその言葉に三島煌一は笑みを浮かべる。

笑みを浮かべながらもその放っている殺気が全く中和されないのは、彼がラグアの兄だという何よりの証明なのだろう。


「あ?弟の知り合いか?まあいいや。お前はあとだ」


三島煌一は答えた。


三島煌一はリーゼからここではミグだけは殺すなと言われていた。

アンチステータスゾーンが仕掛けてあるのはここだけではない。

そしてミグの黄泉の神は無限ではない。

最上階にたどり着く前に、ミグの黄泉の神をすり潰すのがリーゼの狙いだった。


「…こいつがラグアの兄だってか?リオーナとか言うアイツの姉もそうだが、アイツの血族は頭のおかしいヤツしかいねーのかよ?」


三島煌一に対してそう言ったのはジオだ。


「ミグ様、どうやら相手もアンチステータスゾーンの影響は受けているようです。にも関わらず1人で来たのは…」


「あ?うるせーよ。家族や仲間以外の難しい話は嫌いなんだよ?」


「「!?っ」」


一瞬だった…

ミグ達と三島煌一の間にはかなりの距離が開いていたが、その距離があってようやく三島煌一の動きがなんとか目で追えたのだ。


そう。

そのほんの一瞬の間に話していたシャドウラルファの首はとんでもない方向に曲がってしまったのだ。


三島煌一はロロの目の前にいる。


「このっ…」


あまりの出来事に若干反応が遅れたロロだが、それでもすぐに立ち直ると三島煌一に襲いかかるが、今度は何をされたかもわからずに頭が爆散した…


「脆い頭蓋骨だな?ちゃんとカルシウム摂ってるか?おーい?」


首から上が見るも無惨な姿になったロロの死体を爪先で小突きながら三島煌一はそんな事を言った。


「ば…化け物…」


完全に戦意を喪失したミュンはその場に蹲ってしまう…


「…死ね」


今度はミグが三島煌一に飛びかかる。


ミグの蹴りはそれこそ恐ろしいスピードで放たれたが、三島煌一は最小限の動きで回避する。


「ほう?ガキのくせに昔の鋭治以上に動けるじゃねーかよ?ただお前はまだ殺しちゃまずいからな…このぐらいじゃ死なねーよな?だぶん…」


「ゲェェェェボォォォっ!?」


三島煌一の誰に確認するでもないその言葉の直後、三島煌一の手加減した蹴りがミグの腹に刺さり、ミグは口からあらぬものを吐き出し、きりもみしながら5メートル以上吹き飛ぶ…


ただでさえ地球では帝級クラス程度の実力で圧倒的な力を見せつけていた三島煌一…

それが神級になり、オリジンゴッドとなり、成り損ないのイナゴとなって、ある程度の補正がついたらどうなるか…


結果はこの地獄絵図のような状況だ。


だが…


「起玉解放っ!!あたしをなめんじゃねー!!」


「ほう?」


いままで起玉に残していた膨大な神格エネルギーを解放したミグに対し、三島煌一は好戦的な笑みを浮かべるのだった。

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