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第854話迷宮宇宙30


〜第五階層〜


俺達は第五階層を進む。

それはペース的には比較的ゆっくりとしたものだった。

トラップを見極め…いや、ほとんどの場合は強行突破だが…

立ちはだかる敵を倒しつつ先に進む。




この階層は階段を見つけて上層階に進んでいく仕様だ。

俺の索敵能力ではこの城は全7階…

現在は5階である。


「なあ?鋭治?これとこれはもらっていいか?」


ここに来るまでに集めた吸収する必要のないゴッズウェポンや神級装備や神級武器のうちの2つを手にとり兄ちゃんは言った。


「ん?兄ちゃんが欲しいなら好きに持ってけよ?俺が持っててもいらんものばかりだしな?」


俺は答えた。


「じゃーリーゼにはこれちょーだい」


ようやく幼児退行が終わったのか、つい先程自分で進むようになったリーゼは俺にそう言うが…


「それは…お前それ全部使いこなせるのか?ってお前にそんな事聞くのも野暮だな。いいぞ?全部持ってけよ?」


「ありがと。組み合わせしだいじゃそこそこ使えると思うよ」


そう言ってリーゼがしまったドロップアイテムは30個以上だ。

何に使うのかはわからんが、コイツなら大丈夫だろう…と思えるのは俺もコイツを相当信用している証拠だろう。


その後は敵やトラップはあったが、特に気にするような何があるわけでもなく、俺達は最上階にたどり着く…




最上階はデザイン自体は魔王城玉座の間だが、これまでのようにフロアボスが待ち受けているわけではない。

ただ中央玉座に禍々しい石像が鎮座しているだけだ。

気配を探るにアレはたぶんウェポンゴッドではない。


俺達は石像に近づく。


『陛下の気配を感じる…』


機械音のような耳障りのする声が石像から響く…

ウェポンゴッドではないからおそらくこれは侵入者と会話をする為に作られたのだろう。


『陛下は我等に仰った…自分が戻る日まで安息の地に何者も通すなと…問う…懐かしき気配を放つ者よ?陛下は何処に?』


たぶん俺の持つ核玉に反応しているのだろう。

持ってなかったらどうなるんだ?

まあそんな事は気にしても仕方がない。

そしておそらく陛下とはラピロアの親父のことだろう。

そして俺の答えは決まっている。


「あ?知るか?さっさと先に案内しろや」


『ほう…ここに最後に訪れた者がいたのはいつだったか…その誰もが貴様のような答えを残した者はいない…質問を変えよう…貴様は何をしに此処へきた?』


石像の瞳はその言葉を言い終えると真っ赤に発光するのだった。

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