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第847話迷宮宇宙23


「「………」」


誰も何も言わないが、おそらく互いに神通で相談しているのだろう。

感情の動きを見れば会話は筒抜けだ。

リーゼは内心でほくそ笑む。


今の提案やその前の会話の反応を見る限り、アゼルメーテの援軍は期待できない。

パパには悪いが、そこだけはなんとしても自分で払拭しておきたかった。

だからこそ自分は単身で敵陣のど真ん中に切り込んだのだ。

リーゼがそんな事を思っているうちに全員の感情がある方向にまとまる。


リーゼはニヤリと笑う。


「決まったみたいだね?さあ?きなよ?」


リーゼは指を動かして挑発する。


「…筒抜けかよ。神通もコイツの前じゃあんまり意味ないみたいだな」


ジオはそう言ったが、実際には全く意味がないわけではない。

さすがのリーゼも目の前で普通に会話されるよりは、行動を読む精度は落ちる。

だが、元々の精度が異常な為、傍目からは全くわからないが…


ミグ以外のメンバーは目配せすらせずに、お互い示し合わせたかのように一斉にリーゼに襲いかかる。

ミグはそれを黙って見守る…


「正解だよ。格上の存在と戦う時はバラバラに戦ったら各個撃破されて終わりだよ。まあこの程度ならあんまり変わらないかもだけどね?」


概念を使っていないとはいえ、神格エネルギーを込めた8人分の全力攻撃をリーゼは最小限の動きで躱す。


「それからダメだよ?明らかな足手纏いなんか連れてちゃさー?ほら陣形が乱れた」


ミュンに攻撃する素振りを見せたリーゼに対してカバーに回ったロロをいつのまにか展開した千手観音モードの触手の連撃で引き裂いたリーゼは言った。


「そんでほら?穴が空いたらまたすぐ自分の持ち場を離れる…お前らやる気あるの?それともただのバカ?こんなんじゃリーゼどころかリムリットあたりにも負けるよ?」


焦って持ち場を離れたシーラ…そしてそれに動揺したギゼルもリーゼの一撃で散る…


「概念、光…」


「悪魔のくせにそんな概念も持ってるんだー?まあ未来予知で丸見えだけどねー?概念、炎舞」


光天の概念を発動させようとしたジオだったが、リーゼの炎舞の概念で神格エネルギーを散らす…


「さあ……ゲホっ…それは見えてもさすがに無理だわ…」


更なる追撃を仕掛けようとしたリーゼだったが、ミグの一撃にはさすがに反応できずに神格エネルギーを失う…


リーゼを含む全ての存在が、黄泉の神で蘇る。


「ミグすまん。もう一度やらせてくれ」


「何度やっても同じだよ。リーゼもずっと遊んでられるわけじゃないけど、時間の許す限りは遊んであげるよ」


ミグに謝罪したミュラを見据えて黄泉の神で復活したばかりのリーゼは言ったのだった。

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