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第845話迷宮宇宙21


「ぐっ…てめえ…」


「………」


「くっ…」


リーゼの奇襲により神格エネルギーを散らした3名…

ギゼル、ミスト、ミュンの3名は復活するとリーゼを睨む。


「確かお前は…」


「ふふふっ、敵の方のミグと直接話すのははじめましてかな?リーゼはリーゼ・エルライド・イグロシアル。惑星国家イグロシアル…いや、この辺はお前らには言わなくてもいいか。白天、ラグア・エルライド・イグロシアルの長女って覚えておけばそれでいいよ?」


ミグのその言葉を遮り、リーゼはそう名乗った。


「へぇ?ラグアの娘か。あたしはミグ。ラグアを殺す者の名前だよ」


ミグは瞳に狂気の炎を浮かべながら言った。


「パパを殺す?無理無理。パパはいずれ全宇宙を…って話の途中だよ?空気読みなよ?」


ミグとリーゼの話の途中にリーゼの背後から奇襲を仕掛けたシーラはリーゼの触手の連続攻撃でズタズタに引き裂かれてその神格エネルギーを散らす…


「化け物かよ!?」


「やだなー?神格エネルギーはお前達と対して変わらないじゃん?」


「いや確かに妾達の数倍の神格エネルギーはあるが…そんなレベルの動きではないな…」


驚愕してそう言ったジオにリーゼが答えると、すかさずミュラがそう言った。


リーゼの神格エネルギーはギゼルやミストやミュンなどの一部の存在を除いて、せいぜい3倍程度だった。

にも関わらずシーラが片手間にやられたのだ。

もっとも現在はシーラの神格エネルギーを吸収したことでリーゼの神格エネルギーはミュラ達の約4倍になっているが…


「みんな手を出しちゃダメだよっ!!コイツはあたしがやる!!」


ミグはそう言うと一歩前に進み出る。


「ふうん?お前が来るんだ?確かにリーゼじゃお前には勝てないよ。でも本当にそれでいいのかな?」


「どういう意味?」


「ミグ様。リーゼお姉様とまともに会話してはダメです。リーゼお姉様は私達とは思考の次元が違います」


シャドウラルファはそうミグを止めようとするが、既にミグはリーゼしか見ていない。


「そのままの意味だよ。確かにリーゼはお前には勝てないよ。でもまさかリーゼ1人でこんなところまで来てると思っているのかな?もちろんリーゼの他にもう1人…そしてパパもいっしょに来てる…そしてこの中でパパの相手ができるのはお前だけ…。他の有象無象はリーゼ1人で皆殺し…正直リーゼはそう踏んでいるんだけど他のみんなはどう思う?」


リーゼは薄く笑うと完全アウェイなこの状況下で周りを見渡しながら言ったのだった。

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