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第833話迷宮宇宙12


ミグのその言葉にミグと古くから行動を共にしている古き友達は感慨深い感情に包まれる。


だが…


「あ、一番大事なことを忘れてたよ。ラグアは殺さないと…あれをこの手で八つ裂きにする時にあたしは本当の意味であたしに戻れるんだよっ!!」


そう言ったミグは先程浮かべていた笑みは既に狂気的なものに変わっていた。


そんなミグにミュラは冷たい視線を送る。


「…本当に其方は空気を読まないバカだな?まあ、そんな其方に今まで生きてきた時間のほとんどを付き合い、未だに隣にいる妾も相当な大バカだがな?」


「そうだねミュラっち。大バカ同士これからもずっとよろしくね?」


笑みを浮かべてそう言ったミグにミュラも薄く笑う。


ひとしきりそんなやりとりをした後、ミグ達一行はさらに進む…




さて、そろそろ時間だ。

穴が開くのを待っている俺達はその瞬間を待つ…


そしてついにその時は来る…


俺達の目の前に穴が空き、神級獣の一部…それは今回は刀のようで、その切っ先が出てこようとしている。


「鋭治?一番槍はもらうぜ?」


俺の答えも聞かずに兄ちゃんはその切っ先に向かって踵落としを繰り出し、その刀身を粉々に砕く…兄ちゃんはその勢いのままに穴に入っていく…

俺とリーゼもそのあとに続く…




「これは、モンスターハウスってヤツか?」


穴に入った瞬間に俺は言った。

穴の中にはかなりの大部屋が広がっていた。

そしてその大部屋を埋め尽くさんばかりの神級獣や神装獣は千を超える…

中にはちらほらとウェポンゴッドも見える…


だが…


「雑魚が何体集まってもいっしょだ。リーゼ、兄ちゃん、準備はいいな?」


「うん。ばっちりだよー?」


「リーゼ?ちっとどっちが数を倒せるか勝負しねーか?」


リーゼと兄ちゃんはそれぞれそう言った。

二人ともやる気満々である。


「「グオオオオっ!!」」


待っていたとばかりに部屋に溢れかえる神級獣や神装獣、そしてウェポンゴッド達が咆哮をあげた。


まあもう結果は決まってるが…




ここはモンスターハウス…否…一瞬前まではそうだった場所だ。

現在はドロップアイテムの山が積みあがっている…


「叔父さんが9…そんでリーゼが17…。とりあえずはリーゼの勝ちだね…」


「おい?誤魔化されねーぞ?明らかに数がおかしいだろーが?鋭治っ!!お前やりすぎなんだよっ!!」


リーゼが結果を告げるが、兄ちゃんは明らかに不満そうだ。

まあ兄ちゃんが俺の名出したことからもわかるように、原因は俺なんだが…


「そんでパパが1254と…。はあ…パパの圧勝だね」


うん…さすがにやりすぎた…

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