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第826話迷宮宇宙5


リーゼは俺とのやりとりを終えると、ゆっくり歩き出す。

それは決して油断ではない。


ならば何か?

絶対的強者の歩む玉歩…

表現するならそんなところだろうか。

そう。

もう勝負は完全についていたのだ。

リーゼの目には既に未来予知でバラバラになるウェポンゴッドの姿がしっかりと映り込んでいた。


しかし大いなる意思に支配されたウェポンゴッドには、逃げるという選択肢も、かつてウェポンゴッドがオリジンゴッドであった頃は持っていた、判断能力もありはしない。

ウェポンゴッドは初期オリジンゴッドの数倍のステータスを全開にしながら襲いかかる…


たが…


「甘いっていうか、もうダメなところがありすぎて何から指摘していいかわかんないよ?まあ指摘しても、考える頭はもう残ってないか?」


そう。

ゆっくり歩いていただけのリーゼと全身全霊を込めて攻撃を仕掛けたウェポンゴッド…

弾き飛ばされたのは、ウェポンゴッドの方だった。


「もういいや。お前にはもう興味はないよ。まあお前に唯一の価値があるとすれば、それはこれから多少なりともパパの役に立てるってところだけだね」


リーゼがそう言った次の瞬間、ウェポンゴッドはもう爆散していた…

これはリーゼが未来予知で見た未来そのままである。


バラバラになったウェポンゴッドが輝きだす。

そしてそれぞれ鎧、盾、剣の3つに別れて再構成される。


リーゼは再構成されたそれを集めてくる。


「これで124だね。パパの言った通り扉も開いたみたいだし、次に進めるね」


リーゼは集めたドロップアイテムを俺に渡しながら言った。


それを受け取り、亜空間に収納しながら俺は答える。


「けど、こっからは次の階層だから多分レベルが上がるし気をつけた方がいい。まあ、俺の勘だが…」


リーゼは俺を真っ直ぐ見据えると答える。


「ふうん。パパの知ってるダンジョンってヤツはそうなんだ。まあ用心に越した事はないしね?」


リーゼのヤツ…俺の心を読みやがった…

まあ今更か。

俺はそう自己完結をする。


「なあ?鋭治?こっからは別行動の方がよくねーか?見てわかるように雑魚ばかりだ。別々に敵を倒した方が目的の物も早く集まると思わねーか?」


「却下。叔父さんパパとリーゼの話聞いてた?」


今までの話を根本から否定する兄ちゃんの言葉に流石に呆れたリーゼはそう切り捨てた。


リーゼは続ける。


「それになんかまだうまくは言えないんだけど、別々に動いたらマズイ気がするんだよね…。前回はこの直感を無視してオルメテウスに負けた…。リーゼとしては根拠はないんだけど今回はこの直感を信じたい。自分でもバカな事を言ってるのはわかるけど、パパはどう思う?」


リーゼは難しい表情をしながら俺に言ったのだった。

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