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第823話迷宮宇宙2


俺達はついにラピロアが言う原初から数えて4番目の宇宙…起源神たちの墓場と呼ばれる場所に転移してきた。


「ん?ここはどこだ?」


ついた瞬間に俺はそう言った。


普通宇宙ならだだっ広い空間をイメージするだろう…だが、ここはそんなイメージを思い切り裏切っている。


後ろには壁…

そして幅10メートル程度の一本道が永遠と続いている…


「ふうん…これがダンジョン…つまりは迷宮宇宙か。今のところは敵の気配も感じないねー?」


俺の後ろからそう言うのは、今回の参加メンバーの1人のリーゼである。


その時だ。

轟音が響いたのは…


「ふん。地球と違って特に制限があるわけでもねえのに、えらい硬い壁だな?」


「…兄ちゃん…。ついたばっかでいきなり何やってんだよ…」


俺は怒ると言うより、明らかに呆れの方が強い様子でそう言った。

転移していきなり、壁をぶん殴る兄に呆れる俺は間違ってないと思う。


「いや、なんか無性に力を試してみたくなってよ?なんか力が漲ってくるんだよ?」


「そりゃそうだよ。じゃなきゃ叔父さんの強化は失敗だよ」


兄ちゃんのその言葉にリーゼは突っ込みをいれた。


にしても神でも壊せない壁か…

ちょっと気になるな…

俺は試しに核玉の神格エネルギーを含めた全神格エネルギーを右腕一本に込める…

さらに覚醒…そして真覚…念のために不滅の領域纏いも発動する。


「うらぁっ!!」


気合い十分…俺の正真正銘の全力の右ストレートは俺から見て、右側の壁に突き刺さる…

兄ちゃんの時とは比べものにならない程の轟音が響く…


そして壁は木っ端微塵に砕け散った…


「……普通に穴空いた…っていうか壁が吹き飛んだぞ?」


「くくくっ、さすが鋭治じゃねーか?それでこそ俺の弟だ」


兄ちゃんはご満悦そうだが、リーゼはそんな俺達にため息を吐く。


「はあ…。パパも叔父さんも壁はパンチングマシンじゃないからね?2人共…!?っ」


そう言いかけたリーゼだったが、唐突に身構える。

俺も感じたが、俺が大穴を空けた壁から凶悪な気配を感じたのだ。


「リーゼ?どうやら近道であってたみたいだぜ?なあ?たまには俺の直感も役に立つだろ?」


「叔父さんの場合は絶対に適当だよね?そんなんだから叔父さんはリオ姉に嫌われるんだよ?」


兄ちゃんとリーゼがそんな軽口を言い合っている間に、俺が空けた大穴から、宙に浮いた鎖鎌…そうとしか表現できない存在…いや、物体が現れる。


「初戦闘か。悪いが最初は俺にやらせてもらうぞ?」


俺は浮遊する鎖鎌を見ながら言ったのだった。

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