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第817話エリスの褒美2


「…じゃーなんかちょっと不本意だけど、第三形態まで打ち負かしたエリスへの褒美として君達2人に真覚をあげるからじっとしててね?」


ビリッ…

それは唐突に感じた恐ろしい気配だ。

ラピロアの神格エネルギー…そしてその力そのものとも言える存在の密度が跳ね上がる…

第五形態…

たしか分譲の概念で108つにわかれた魂を一つに戻した姿だったか?


久々に見るが…いや、今だから理解できるのか?

これはエルミナがぶっ倒れたのも頷ける。

俺も完全に膝が笑っている…


「ららラグア様…お逃げ…下さい。ここは…私が…」


下半身に力が入らないのか腰が抜けている状態でエリスは言った。


「はあ…この形態になると大なり小なりみんなこうなるよね。むしろなんとか立っているラグアも意識を保っているエリスも褒めるべきなんだけどさー」


当の本人はそんな破滅的な気配を撒き散らしながらも、いつもと全く変わらない口調だ。


それにしてもこのとんでもなく凶悪な気配もそうだが、神格エネルギーも頭のおかしいレベルだ。

あの頃の俺は大海と表現したが、今ならもう少しマシな感性が身についた。

それでも核玉の数値にすれば余裕で100万なんか超えているヤバイしか言えないふざけた神格エネルギーだが…


「てかこれをラグアに使うのは確か二度目だね?準備はいいかな?発動、概念、潜在…」


とここで俺の笑ってた膝が止まる…

何故なら思い出したからだ。


「ちょっ…ちょっと待てっ!!」


「潜在能力強制開花」


「「ぐああああああっ!?」」


突如、俺とエリスをとんでもない激痛が襲う…


「クソがぁぁっ!?いきなりやるんじゃねーよぉぉぉ!?」


痛みに耐えているエリスとは対称的に俺はその激痛に我慢できずに叫んだ。



クソっ…

あれから力が増して体感時間が伸びた為か、前回よりきつい…

いつ終わるんだよ…クソ…

俺はそんな事を思った。



突然痛みが消えた…

そう言えばあの時もそうだった。


「はあっ…はあっ…」


「はい。完了だよ。これで2人共真覚が使えるはずだ」


肩で息している俺に対してラピロアは一切悪びれる様子もなくそう答えた。

ちらりと横に視線を送るが、エリスの状態も俺と大差はない。


「ラピロア様…ふざけんじゃねーよ…」


声自体は荒げていないが、俺は殺気だけで殺せそうなぐらいの恨みを込めてそう言ったのだった。

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