第813話エリスVSラピロア2
「さあ覚悟はいいかな?覚醒」
その瞬間、ラピロアがステータスだけならエリスに迫る…
ラピロアはそのままエリスに直接攻撃を仕掛けるが、エリスはそれをなんなく躱す…
「失礼ながら、この程度循環の概念を使うまでもありません」
そう。
神級スキル、神武の神により研ぎ澄まされたエリスの近接戦闘能力は凄まじい…
それはラピロアの直接攻撃を躱すだけではなく、逆にカウンターを叩き込む程だった。
「うわっと、真覚っ!!」
ラピロアはそのエリスのカウンターをギリギリで真覚を発動させて躱し、そのまま距離をとる。
「さすがだね。まさかいきなり真覚を使うことになるとは…。ねえ?君やっぱりボクのところにこない?君ならラグアの配下じゃなく、肩を並べる同僚に…」
「おい…」
俺はラピロアに言いかけるが、同時にエリスが口を開いたので押し黙る。
「お断りします。私ごときがラグア様と肩を並べるなど、そんな畏れ多いことできようはずがございません。ラグア様は常に雲の上に座すお方…ならば私はそれをお守りする雲を目指しましょう」
「あらら残念。まだ過保護なラグアにしか聞いてなかったから君に聞けば別の答えを聞けるかも?って思ったけどこれじゃーさすがに無理だね。まあラグアについていけばいつかさらに上にいるボクにもとどくかも知れないし面白いとは思うよ?」
残念と口では言いつつもそこまで残念そうな様子もなく、ラピロアはそう答えた。
「さて、近距離戦は一回終わりにして、中距離、長距離戦といこうか?概念融合、天刃」
「概念融合、原理」
ラピロアは天刃の概念融合を放つが、エリスの原理の概念融合の力に押し負けて弾き返される。
エリスはそのままラピロアに迫る。
「うわ…まさかの力技…」
「概念、循環」
エリスのステータスがさらに跳ね上がる。
そのステータスはより強化したラピロアをも凌ぐ…
エリスはラピロアに肉薄するが…
「お見事…惜しかったね?君がもし覚醒を使えてたら負けてたのはボクの方だったよ。領域循環」
そう言ったラピロアのステータスはさらに跳ね上がる。
だが…
「概念、神毒、覚醒!!」
「なっ!?」
ラピロアは目を見開き一瞬完全に硬直する…
そしてそんなラピロアの隙を見逃すエリスではなく、ラピロアの腹には大穴が空くことになるのだった。




