第795話白天VS眠鬼8
「は?」
俺は開いた口が塞がらなかった…
何故なら…
俺の宙喰とエリスの概念融合とエリス本人を一瞬にして無に変えたからだ。
「深層覚醒、複合融合、概念、調停、調和」
オルメテウスは言った。
冗談じゃねーよ…
てか、今気づいたけど俺の不滅の領域纏いにヒビが入ってるぞ?
まあすぐに再生したけど、連発で食らえばたぶん破られる…
その時だ。
「オルメスっ!!助けにきたよ?」
「ラグア様?そちらは…」
ティナとエリローズがこちらに転移してくる。
エリローズは状況がわかっていないようだが、もうなり振り構っていられる状況じゃない。
まあ、アイツの愚痴は後で聞いてやるとしよう。
「核玉、神帝の絶対領域!!」
俺がそう言った瞬間、核玉が発動する…
オルメテウスは一瞬で効果範囲から逃がれるが、他の2人はそうはいかない。
「ちっ!?」
ティナは舌打ちをするがもはや後の祭りだ。
わざわざ神格エネルギーを運んでくれてありがとよ?
「私ごと巻き添えですか?ひどいですねー?」
「悪かったな?あとでなんか埋め合わせは考える」
「期待してま…」
最後まで言うことなく、エリローズは神帝の絶対領域に吸収される。
エリローズは一度ティナに黄泉の神のストックを消されているので、復活はせずにそのまま消える…
核玉の換算でエリローズの神格エネルギーが10程増えているのは、鬼情を倒した影響か?
鬼情を倒したにしては少ないが、俺の宙喰で弱ったあとの鬼情ならまあ頷ける。
ティナの方は黄泉の神で俺に吸収されてから、また再び復活するが、次の吸収からは復活できずに消えてしまった。
やっぱりどーせ死んでねーよな…
俺はそんな事を思った。
「神域展開、消失。複合融合、概念、調停、調和…」
だが、オルメテウスのヤバイ攻撃が俺の神帝の絶対領域にヒビを入れる…
いや、頭おかしいだろ?
なんでヒビが入るんだよ。
さらに…
「深層覚醒、神域纏い、概念、調停」
とてつもない轟音が響き渡り、俺の神帝の絶対領域に大穴が開く…
は?破られただと!?
いや、まだだ…穴が空いても神帝の絶対領域の効果は健在だ。
おそらく超スピードで俺に迫るオルメテウスには容赦なく核玉の吸収が襲う。
「ぐはっ!?」
その言葉は俺の口から漏れたものだ。
この野郎…俺の不滅の領域纏いを粉砕しやがった…
だが、俺はなんとか意識を繋ぎ止める…
ここで一瞬でも意識を失えば、不滅の領域纏いが切れれば俺は核玉に吸収されちまう…
俺は最後の力を振り絞ってオルメテウスに掴みかかる。
さすがに全力で俺にぶつかったのだろう…
今のオルメテウスは隙だらけだ。
「てめえも道連れだぁぁぁ!!」
俺はオルメテウスの胸ぐらを思い切り自分に引き寄せながら叫んだ。




