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第794話白天VS眠鬼7


「宙喰」


俺がそう言った瞬間、俺を中心に黒い球体が出来上がる。

球体はまず周りにあるエリスの概念融合を吸収しようとするが、破れずに失敗…

そしてその次に近い場所にある神界自体の吸収をはじめる。


だが、同時にオルメテウスは調和の概念融合に、さらに調停の領域纏いを発動させながら俺に迫るが、エリスの原理の概念融合がそれを妨害する…

エリスは自身の概念融合を俺の周りだけに集中させることでさらに概念融合の威力を上げる…

なり立てとはいえ、エリスもアラウザルゴッドだ。

しかも神格エネルギー自体はエリスの方が上…

いかにオルメテウスの練度が凄まじいとはいえ、完全に破るにはさすがに一瞬とはいかない…


そんなことをしている間にも俺の宙喰はどんどん浸食する…

俺の神格エネルギーはかつて宙喰をした頃とは桁違いだ。

当然その侵食のスピードもかつての比ではない。

そして俺の宙喰は完全に宇宙を喰らわなくても、神界にかなりのダメージを与えている。


「ぐっ…これ以上はマズイ。仕方ない」


そう言ったオルメテウスの動きは早かった。

概念融合による侵食を維持しつつ、即座にターゲットを俺からエリスに切り替えて攻撃を仕掛ける…

そんなオルメテウスの一撃を受けたエリスは一撃で爆散する…

オルメテウスの強化されたステータスは凄まじい…

それはオルメテウスの約倍とも言える神格エネルギーを持っているエリスでも防ぎきれるものではなかった。


だが…


「貴様ごときのゴミの行動程度、ラグア様が読み違えるはずがないだろう?」


再びエリスの概念、不屈が発動するとエリスは言った。


「なっ!?」


さすがのオルメテウスもこの展開は予想していなかった為、エリスから一旦距離をとる…


その神格エネルギーは核玉の数値で約302…

最初の不屈の発動に比べれば上昇の倍数は少ないが、それでもほぼ3倍である。


何が起こった?

なり立てのアラウザルゴッドにも関わらず、こんな…

オルメテウスは意味がわからなかった。


一度使った不屈の概念の再使用には他のオリジンゴッドの概念を吸収する必要がある。

だが、それは逆に言えば吸収する存在さえあれば再使用は可能だった。

そして、喜鬼以外の四情四鬼を皆殺しにしているエリスが再使用をできないはずなどなかった。

もっともストックを溜め込める訳ではないので、次に発動するにはまたオリジンゴッドを殺す必要があるのだが…



オルメテウスは思う。

何故、自分がここまで追い詰められる?

何故、争いのない世を望めば望む程、自らが闘争に身をおくことになる?


………わかった…

もう綺麗ごとはよそう…

ラピロアが正しかった。

守りたいものがあるのなら、それを守れる力が必要だ。

今の自分にはその力がある。


私は戦いが嫌いだ。

だがそういう問題ではない。

わかっている…そんなものはただ自分が手を汚したくないだけの自分勝手に過ぎないことを…


そうだ。

大切なもの一つ守れずに何が争いのない世の中だ?

そんなヤツに実現などできるわけがない。


その時オルメテウスの中で何かがキレた…

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 今話の前にエリスの神格エネルギー数値は四情四鬼の黄泉の神を削り切って101になっているはずですが…
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